インターネットはおもしろすぎる。
面白い文章、上手なイラスト、かっこいい写真。そういうものを見て感動する反面、「おれには大したことができない…」と思ってがっかりしてしまう自分がいる。
ふとした瞬間にインターネットというものさしを自分にあてると、日常が色あせて見えてしまうことがしばしばだ。なんてちっぽけなワタシ。
そこで自己満足力をつけるために、いいね!bookというのを開発した。
(藤原 浩一)
インターネット世界に広がる荒野
ある意味でインターネットは恐ろしい。僕自身のことを振り返ってみよう。
この間、新しいポケモンのシリーズを買った。嬉々としてインターネットを通じて見知らぬプレーヤーと対戦してみたら、相手がものすごく強い。
攻略の情報を集めたWikiを見ると、それぞれのポケモンには細かなパラメーター(強さの数値)があって、それを全て理解した上でポケモンを組み合わせないと対戦には勝てないらしい。
ポケモンの世界は僕の知らないうちに遠いところへ行ってしまっていた気がした。僕のポケモンに対する気持ちは、大きく減衰した。
他にもこういう経験は多い。
例えば電子工作をはじめようと思っても、既に非常に高いクオリティのものを作る方が山のようにいらっしゃっるので、二の足を踏んでしまう。
努力が必要なのは重々承知しているが、ハードルが高すぎるように思えてしまう。
あるいはこんな例だ。
ブログを読んだりツイッターを見ることで、インターネット上にたくさん面白い人がいることを実感することは簡単だ。だけども、そういうセンスある人たちを目の前にして、「自分の日常ってパッとしないなあ…」と思う。切ない。
やはり見方によってはインターネットには茫漠たる荒野が広がってるといえる。なんだか前置きがすごく長くなってしまった。
いいね!bookで状況を打破
以上がインターネットに毒されすぎた僕の近況だが、みなさんも多かれ少なかれインターネットのそういう側面を理解されているのではないだろうか。
多かれ少なかれで言うと、僕は”多かれ”の方なので「僕なんていてもいなくても一緒だ」くらいの域には達しつつある。僕の幸せどこいった。
そこで「いいね!book」というものを作ってみた。
いいね!というのはFacebookやmixiなどのSNSやミニブログで、他の人の発言に対して共感や評価の意志を示す仕組みだ。小学生のときに先生にもらった「よくできました」のハンコと似ている。
この"いいね!book"はその概念を応用したノートで、一日の出来事のうち、ツイッターとかに書く程でもないけどよかった出来事を逐一メモをする目的のためにある。
メモしたあとぺたぺたとシールを貼りながら、僕の日常にどれだけいいね!が隠されているのか、調べてみたい。