水の中を泳ぐ魚が、理由はわからないけど たまにピョーンと跳ねることがあるだろう。 あの瞬間を写真におさめたい。
でも、どうやって?
とりあえずやってみました。
(T・斎藤)
今回のステージ
訪れたのは長崎は大村公園というところ。 ここは元々城だったところで堀がある。
この堀の魚がよく跳ねるのだ。
跳ねてる魚はボラ。 って話をすると、 「ああ、たしかにボラはよく跳ねるよね」 と言われる。 よく跳ねる魚らしい。
今回私が撮りたいと思ってるのは、その跳ねてる瞬間の写真。
これは「ます」だが、もしシューベルトが「ぼら」という曲を書いていたらそのジャケット写真に採用されるような、そんな写真を撮りたい。
さて、どうやって撮ろう?
ボラがいかによく跳ねると言っても 岸に打ち上げられた魚のようにピョンピョン跳ね回っているわけではない。
頻度はどのくらいで、滞空時間はどれくらいか? まずは動画でご覧頂こう。
今回の撮影の難しさが見えてくると思う。
まるで放送事故の時に流れる「しばらくお待ちください」のような超地味な映像だが、魚が何回跳ねたかはわかっただろうか?けっこう難しいと思う。
正解は以下。
というわけで、答えは3回。いずれも一秒にも満たない一瞬。時間帯や天候にもよるだろうが、2分間でシャッターチャンスが延べ3秒にも満たないのだから、その難しさが伺えよう。
ちなみに動画で撮ったものを静止画として切り出すというやりかたもある。が、動画は解像度がそれほど高くないので、たとえば上の動画はフルハイビジョンで撮影してるがそれでも切り出すとこんなくらいにしかならない。
一カ所を狙って跳ねるのを待つ作戦
さて、やり方は幾つか考えられるが まずは一カ所を狙って跳ねるのを待つ作戦でやってみた。
しばらくカメラを構えて待っていたら たまたまちょうどいいところにピョコンと飛び出して来たので すかさずシャッターを切る。
あまり大きく写すことはできなかったが、 拡大してみればまずまずではないだろうか。
こんな要領で、その後もバンバン撮っていったのだが…
カメラを構えて数十分待つも、なかなか自分が狙ってる位置に都合よく跳ねてはくれない。全然違うところをピョンピョン跳ねる。
ここで画角はどれくらいにすべきかという問題が浮上してくる。
画角を広くとれば(=広角で撮れば)、魚が跳ねるエリアを広くカバーできる一方、小さくしか魚を写せない。一方、画角を狭くとれば(=望遠で撮れば)魚が跳ねる確率は低くなるが、大きく写すことができる。
というわけで、 画角をどれくらいにするべきかはなかなか難しい問題である。