その広場は、あるゴルフ場の一画に存在しているという。ゴルフ場の名とおおまかな場所…それしか情報はないまま、木更津市へ探しに行った。

ちょっと寄り道。木更津に来たら目をついでに見ておきたいのが久留里線。車両もいいけど、草っぱらの中にしかれた単線の線路に見とれてしまう。

さて、そろそろ本題にもどってねずみを探そう、と思ってみたものの、行き方がよくわからなくなってしまった。目星をつけた場所で迷い、携帯で調べようと思ったが電波が届かない。房総半島をなめてはいけなかった。

山の中の、ゴルフ場の看板ばかりの道を行ったり来たりしたが、探している名前のゴルフ場は見あたらなかった。
近くのブルーベリー農園の人にきいてみると、「ここらへんはゴルフ場たくさんあるけどねえ…そんな名前のゴルフ場はきいたことないわ」とのことだった。

他に手がかりもなく、しかたなく帰ろうかと思ったが、その女性に一応知っている限りの特徴を伝えてみると、「なんかそんな感じの話聞いたことあるわね…ちょっと待ってね」とどこかへ消えた。

3分くらいして女性が戻ってきた。なんと知り合いに聞いてくれて、国道からどのタイミングで曲がるなどの詳しい行き方を教えてくれたのだ。お礼を言って運転再開。

どうやら地元では珍百景的スポットとして一部の人には知られているらしい。やっぱりあのねずみの人望はあなどれない所がある。

普通のゴルフ場を想定していたので、きっと大きな門があって、入っていくと隅の方にあったりするのかなと考えていた。なのに柵も何もなく、道のすぐ脇で笑みを浮かべるねずみ。
普通に道路を進んでいて唐突に視界に入るこの感じ。「そうきたか」と面白くなってきてしまった。