GPSは最小でも、5〜10メートルの誤差が出る。
おおまかな位置を把握したら、あとはうろうろして、怪しいところをくまなく探すしかない。それでも見つからないので、いろいろな疑問が心に湧いてくる。
もしかしたら、そこの空き缶が宝ってオチなんじゃないか。
いや、実は転がってる朽木がくりぬいてあって、その中に隠されてるんじゃないか。
いや、それどころか、宝なんて誰かに捨てられてもう無いんじゃないか。
それどころか、そもそもこのゲーム自体が巨大な茶番なんじゃないか。
ゆらゆらと動く心。流れる汗。林を踏み分けるガサガサガサという足音。僕は宝の存在を信じて、宝を探し続けた。
そして目に入って来たものは。 |