食物に入っているけど食べられないものなーんだ。こたえは乾燥剤。
よく見ると面白い名前だったので集めてみました。
(ほそいあや)
数ヶ月「乾燥剤捨てない生活」を続けた。思ったより早いペースでたまっていく。普段いかにお世話になっているかよくわかった。
我が家でいちばん多かったのが「キープベスト」だった。会社は黒沢石灰工業株式会社。石灰のエキスパートが「キープベスト」と言ってくれるととても頼もしい。 教習所でつねに教官に「キープレフト!」と言われたのを思い出す。
海苔に入っていた。これも頼もしいネーミング。キング級のパリパリ感をお約束します。 そしてこれも結構数があった。さすが石灰界の王様。
ビールか。第一声はやっぱりそれだった。 「ドライドライ、理屈じゃない〜」鈴木雅之の歌声が聞こえてくる。私の中でスーパードライのCMといえばそこで止まっている事に気付かされた。
いきなり日本語に。ベストやドライを見た後だとすがすがしい気持ちになる。 かっこよく言わなくてもシケトールでいいんだな。「オリロー避難はしご」を初めて見た時のような「これでいいんだな」感がある。
さらに大胆なネーミングがあった。製品名らしくしようという姿勢ももはやそこには見えない。 でも、シケナイ!と言われると任せてしまおうという気持ちになる。 何事も言い切ることは大切なのだと思う。
まったく乾燥剤らしさを追求しないタイプの名付けもある。果実のライムか、ラップのライムか。 今までのものは由来がわかりすぎるほどわかったけど、突然なぞなぞを出された気分になって少し固まってしまった。きっと適当につけたのだろうけど。
ここまでの石灰タイプの乾燥剤はすべて海苔に入っていたものだ。そして、海苔オリジナルの乾燥剤も多い事がわかった。さすが湿気を嫌う海苔。オーダーメイドの乾燥剤! 老舗の海苔屋は乾燥剤にも手を抜かないのだ。あと我が家は海苔を食べ過ぎだ。
乾燥剤ではないが、エージレスに代表される「脱酸素剤」にも各社にすこし違いがあった。
乾燥剤のつかいみち
子供の頃、牛乳瓶のふたを集めていた。レアな銘柄があると大切に取っておいたりした。乾燥剤も、見たことのないものに出会ったらうっかり取っておいてしまいそうだ。これからも注目していきたい。
わりと知られた話だが、石灰タイプの乾燥剤はガーデニングの肥料に使えたりするので、取っておいても損はない。土もキープベストしてくれるのだ(うまい事言ってる)。