ちょっと高級なバーなどで見かけるデカくて透明でまん丸い氷。本来、味にあまり影響なさそうな氷にまでこだわってる感じがとってもステキですよね。
普段は自宅の冷蔵庫で作った白くて四角い氷でガマンしていますが、たまにはあの丸い氷を心ゆくまで堪能してみたいもの。
自分でアレを作れるようになれば……。
(絵と文:北村ヂン)
夏場は冷たい飲み物スキスキ!
もう、ホントーに暑い暑い暑い暑い、そして蒸し蒸しチキンな日がつづいていますが、デイリーポータルZ読者の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
ボクはもう全然ダメです。暑いのってすごい苦手なんですよ。毎年、夏が近づいてくるとシュルシュルとやる気がなくなってしまい、引きこもりになりがち。
……ということで、せめて題材だけは涼しげな感じの記事にしたいと思います。
夏場を乗り切るために欠かすことのできないのが、冷たい飲み物。脳みそがしびれるくらいカッキンカッキンに冷えた飲み物をグバーッと豪快に飲み干せば、暑さも吹っ飛ぶってモンですよね。
そんな冷たい飲み物を堪能する時に、あると嬉しい“氷”。自販機の缶ジュースを直にグビグビでも冷たくて美味しいんですけど、ギッシリと氷を詰め込んだグラスに飲み物をいったん注いでから飲むと、冷たさの質がちょっと違うというか、もうタマランものがありますな。
今回は、そんな氷にこだわってみたいと思います。ボク、ちょっと気になってる氷があるんですよね。
ボクが自腹で行くような「ザ・デフレ価格!」な飲み屋じゃまずお目にかかれませんが、仕事の打ち合わせなどでちょいと高級な感じのバーに連れてってもらうと時々見かける丸い氷。
直径6センチくらいの球体の氷がロックグラスにドーンと入れられ、そこにお酒が注がれてて……。ウハッ! なんかゴー☆ジャス!
球体にすると表面積が小さくなるので、氷が溶けづらく、飲み物の味が薄まらなくて、美味しく飲めるそうです。
基本的に大した味覚は持っちゃいないので、こういう風に理屈で攻められると美味しい気になっちゃう理屈派グルメなの。
まあそんなワケで、丸い氷(ボールアイス)を自分で作ってみたいと思います。
単純に丸い氷を作るならば……
さて、さっそく丸い氷を作ってみたいと思うのですが、どうやって作ればいいのか……。
……うーん、まあ、コレかな。
ガチャガチャのカプセル! コレに水を入れて凍らせれば、とりあえず丸い形の氷ができると思うのですが。
しかし、最近のカプセルって、こんなにデッカイ穴が空いてるんですね。子供が誤って飲み込んじゃった時の気道確保……とかの理由なんですかね。
とりあえず穴をパテで埋めて、丸い氷の型にしてみました。
ものすごく余談ですが、このカプセルを手に入れるため、えらく久しぶりにガチャガチャをやったんですが、値段が400円もしてビビリました。ボクが子供の頃は20円とかだったのになぁ……。
まあ、中身もその頃とは比べものにならないくらい豪華になってますが。
さてさて、中に水を入れて、一晩凍らせたカプセルはどうなったでしょう……。
まあ、丸いっちゃあ丸いけど、なんか汚らしいし……。これじゃあ高級感もクソもあったもんじゃありません。
冷蔵庫で作る氷の限界なんでしょうか……。
やっぱり、丸い型で凍らせりゃいいってモンじゃないんだろうな……ということで、実際の現場ではどのように丸い氷を作っているのか、バーテンダーさんに作り方を見せてもらうことに。
……最初っからこうすりゃよかったですね。
まずはこのように、巨大な氷を用意しまして……。
アイスピックでガッシュガッシュと砕いていくだけ。
ほい、完成! ……って、全然参考にならねぇー。
「木や石を彫刻するのに比べたら、氷はすごく扱いやすいから、意外と簡単ですよ」とのことですが
アドバイスとしては「とりあえずアイスピックの先は尖らせておけ」だそうです。……まあ、とりあえずやってみますか。