最終的に、今回は御縁のあった方々や知人など150人からカンパをいただいて、なんとか1年間旅をすることができました」
― ― 情熱をもってすれば可能なんですね
「手紙は100通以上書きましたよ。チラシで“お金はそんなにかけませんよ”みたいなことをアピールしたり。本当にあらゆる意味で色んな方に助けられた。巡礼中にもある人が“旅の資金になるように”と石の写真を買ってくれたり。そういうのでずいぶん助かりました」
信仰の対象としての石に興味を持ち始める
― ― いつごろから石に魅せられたんですか?
「学生時代、沖縄に6年いたんですよ。原点は沖縄の聖地めぐりから始まった」
― ― 石ではなく聖地?
「はい。サークルで写真クラブ入って離島を旅してた時に、少しずつ聖地に興味が出てきた。沖縄には“地下聖地”が多いんですよ。沖縄普天間宮なんかは完全に洞窟の中に神社があって。1週間くらいずっと地下聖地めぐりをしたこともある」
― ― なるほど。地下聖地を巡るうちに、そこに祀られている石に興味が出てきたわけですね?
「すごいんですよ。全部鍾乳石の形も違うし、聞けば全部に意味がある。宮司が言うにはそれぞれに違うエネルギーが宿っていると。分かりやすいところでは、鍾乳洞で有名な玉泉洞の向かい側に男根の形をした石が天井から3mくらい伸びてて、子宝に霊験あらたかだといわれて信仰されている」 |