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はっけんの水曜日
 
ほやで塩をつくる

本来のほやじおを作る

さてこうなってくると、余計に本来のほやじおがどんな味なのかが気になってくる。

そこで後日、埼玉でほやはなかなか売っていないだろうとは思いつつ、ダメもとで近所の魚屋にいってみたら、一つ200円であっさりと鮮度のよさそうなものが売っていた。


けっこう普通に売っているものなのね。二つ購入。

プラス部分を切って軽く絞ると、なるほど透明な海水がピューと出てきた。

この透明度ならきれいなほやじおができるかなと思ったが、煮詰めるとやはり怪しげな色になってくる。

この見るからに怪しいアクはとったほうがいいのだろうか。このアクこそがほやじおという気もするのだが。

正しいと思われるほやじおの完成

一番最初に作ったほやじおは何だったのだろうというくらいにあっさりと完成。正しいやり方と少ない分量でやれば、これほど簡単なものなのか。


あ、今日も金魚にエサをあげるの忘れていたな。

少量を意味深な顔で差し出せば、海のエキスを濃縮した貴重なものだよとだませそう。だませそうというか、その説明で間違ってはいない。

色がそうであるように、最初に私の無知が作ったものと、塩辛でつくったもののちょうど中間のような味。もう口がバカになっているのでそれほどインパクトはないが、たぶん初めて食べた人にはかなりの衝撃を与えるはず。

「鉄板にこびりついたもんじゃ焼きの焦げのほや版」とでもいえば、この味をイメージしていただけるだろうか。

これが岩手で売っているほやじおと同じ味なのかといわれると自信はないが、そう遠くはない気がする。

 

編集部の方に味見してもらった

さてこのほやじお、自分以外の人がどのように評価するのかを確かめるべく、ラジオの収録中に編集部の安藤さんと工藤さんに食べてみてもらった。


「ほやの身はうまいです。」

安藤

・苦みと臭みがうまく両立していました。そういう意味では珍味だと思います。
・魚焼きグリルの受け皿の味。そして海でおぼれて鼻の奥が痛くなった時の味。
・体の中にあった水を煮詰めて塩を作るっていうのは拷問っぽいなと思いました。
・自分ですすんでは食べない食べ物だと思いますが、今思い出すともう一度なめてみたい気もします。

工藤

・玉置さんの話を聞くと、それは塩ではなくて煮詰めたほやの体液ではないかと思ったのですが、ひとくち食べてみて、やはり体液でした。
・ 塩辛くて海産物特有の風味もぐっと濃くておいしいんですが、そのずっと奥深くに、けんかしたときの血の味がして、なんといえばいいのか、ホヤの液体を煮詰めたような味でした。


どちらもよく熟成された年代物のワインを表現するかのように婉曲された表現を使っているが、要約すると「なんだこりゃ」というところだろう。

いろいろなものを食べて育った大人がびっくりする調味料というのは貴重かもしれない。


ほやじお三種。料理の隠し味に、入浴剤に、魔除けに、岩絵の具代わりに。

ほやじおは小さじ一杯くらいだったらすぐ作れるので、どうしても種市ふるさと物産館のほやじおがほしい人は、そこのほやを取り寄せできるようなので、自分で作るといいと思う。

料理方法がわからない

三種類のほやじおを作ったてみたのだが、同じ材料でこうまで味が違うのに、でも根柢の風味は一緒という、似ていないけれど似ている三兄弟みたいだなと思った。そんな兄弟、知り合いにいませんか。私はいません。

今度インド人と知り合う機会があったら、日本のスパイスだよといって渡してみようと思う。

ペペロンチーノに合うかなと思ったが、食べたことないけどアメフラシの卵であるウミソーメンを食べている気分になった。

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