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土曜ワイド工場
 
オランダに勝ちたい


ワールドカップが面白い。

先日のカメルーン戦では、戦前の低い下馬評をくつがえし、われらがジャパンは勝ち点3を獲得した。そして今日6月19日は運命のオランダ戦。ここで勝ち点を奪えば決勝トーナメントがぐっと近づく大事な試合である。

僕もサッカーファンのひとりとして、日本代表の勝利を願っている。

そこで景気づけのため、ひと足先にオランダを倒しておこうと思います。

(text by 榎並 紀行



ワールドカップどこ吹く風のDPZ

ワールドカップが始まってからというもの、寝不足が続いているという人も多いのではないだろうか。テレビもネットも新聞も連日ワールドカップの話題で持ち切りである。

一方、当サイトにはその間、みんなで楽しくジャミラになる記事やケーキの箱の臭いをかぐ記事などが掲載された。ワールドカップどこ吹く風、である。

全体的にワールドカップにうとい当サイト。だが、幼少期から10年サッカーをやっていた自分は、ライター陣の中ではわりとワールドカップにゆかりのある方である。

なので、日本代表のためオランダを倒したいと思います。

こいつでな

オランダ人を探す

実家にあったテーブルサッカー。これでオランダを倒し、日本代表に勇気を送りたい。

ただ、問題はオランダ人の知り合いがいないことだ。

街にはワールドカップがあふれてます

オランダ大使館をうろうろしてみたり、オランダ人がいそうな六本木のバーを物色してみたりしたしたが、屈強な外国人に声をかけることなどできるわけがないので、ついぞオランダ人は見つからなかった。

そんな折、東京都北区の東十条にオランダカフェがあるという情報を入手した。ここに乗り込んでオランダを倒したいと思う。

乗り込んだ(のではもちろんなく、きちんと取材を申し込んだ)

負けられへん

やってきたのはJR京浜東北線「東十条駅」徒歩10分、東十条銀座商店街の中にある「カフェ・レーヘンボーフ」。オランダ風パンケーキ「パンネクック」が絶品と評判の店である。

今回「オランダを倒す」という本来の目的は伏せ、ワールドカップにちなみオランダゆかりの「パンネクック」を紹介する取材ですと先方にはお伝えしてある。当サイトのことは「グルメサイト」と説明した。

オランダ国旗を前に戦意が高ぶる

オランダの食を堪能する

ということで決戦の前に、まずはオランダの食文化にふれてみたいと思う。名物「パンネクック」を食べてみよう。

うまそう

ここでは14種類のパンネクックが味わえる。チーズやベーコン、ポテトなどを使ったおかず系パンネクックが7種類、季節のフルーツなどを使ったデザート系パンネクックが7種類だ。

「フライドオニオンとソーセージ」のパンネクック
たっぷり細かくまぶしたカリカリのフライドオニオンとソーセージの
ほどよい塩っ気がマッチ。やや薄味だが、塩・コショウが添えられていて
好みの塩梅に調節できる


「ゴーダチーズとベーコン」のパンネクック
国内のチーズ生産量60%を占めるオランダの代表的なゴーダチーズを
たっぷり使用。クセのないマイルドなチーズで、このまま食べても
十分うまいが、ここにメープルシロップをかけると全く違った味わいに。
甘い、しょっぱいが互いの良さを引き立てながら交互にやってくる

メープルシロップをかけて食べるという意外性あるプレーヤー

「パパイヤコンポート」のパンネクック
フレッシュなパパイヤと中央のサワークリームがさわやかな酸味を醸し出す

クレープより厚く、ホットケーキより薄い生地で、もちもちした食感はチヂミに近い。オランダの家庭では最もポピュラーなおやつのひとつで、各家庭にそれぞれのパンネクックがあるらしい。まさにパンネクックはオランダのムドゥラ(ママ)の味なのである。

「ヒュッツポット」はオランダ風マッシュポテト
薄味だがポテトの味がしっかりしていてうまい

初めて出合うオランダグルメは新鮮だ。遠い異国の料理を畳で味わうというのもいいではないか。オランダと日本の文化が合わさり、仲良く共存している。試合なんかやめてダンスでも踊りましょうという気分になってくる。

パンネクックに夢中

完食

でももう引き下がれないのでやる。おれオランダ倒す。そしたらたぶん日本勝つ。

安藤コーチと戦術の最終確認

今回倒すオランダはこの方、オーナーの加藤さんだ。何を隠そう加藤さんはオランダ人ではない。

というか、むしろ日本人だ

オランダに何度か遊びに訪れるうち、そののんびりした風土や異国民を広く受け入れる文化に惹かれていったという加藤さん。好きが高じて約2年前にこのオランダカフェをオープン。そして今日はもちろんオランダを応援するというから、もはやオランダ人といっても過言ではない。

運命のキックオフ

グルメサイトの取材を終えた後、本題の試合を申し込むと加藤さんは快く引き受けてくれた。だましてすみませんでした。

試合は3分ハーフの1本勝負

激しい点取りゲームに

試合は序盤から激しい点の取り合いだ。

司令塔スナイデル選手を中心としたオランダ(加藤さん)の攻撃には厚みがあり、世界最高のストライカーファン・ペルシー選手(加藤さん)の弾丸ミドルが何度も日本ゴールを襲う。

「楽しいです」と加藤さん。僕も楽しいです

対する日本は、オランダの猛攻を全員守備でしのぎつつ、本田選手を中心としたカウンター攻撃で応戦。

背中が丸い本田選手

9対9で迎えた残り30秒、日本渾身のミドルシュートがオランダのゴールマウスに吸い込まれる。これが決勝点となり、日本が見事勝利。このような仕事を本田選手にも期待したい。

というか、僕は事前に安藤さんとみっちり練習しているので、負けるはずがないのだ(そのわりに、僅差ではあるが)。

遊んでくれてありがとうございました

そんなカフェ・レーヘンボーフでは本日20時30分のキックオフに合わせ、特別営業を行う。試合を観戦しながら、オランダビールなどを楽しめる、いわゆるパブリックビューイングである。オランダが勝つとグラスワインのサービスもあるとのこと(※混雑状況により入店できない場合があります)。

誰でも入店可能だが、基本的にオランダを応援する人に集まってほしいとのこと。つまり日本側にとってはアウェーなのでご注意ください。


cafe Regenboog

東京都北区神谷1-26-23
tel : 03-6364-0544
fax : 03-6364-0544


 
 

 

 
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