肉の万世のホームページに「万かつランド」というイベントの告知が載っていた。開催日時は2010年5月4日〜5日。
万かつサンド(肉の万世が作っているかつサンド)の割引販売とかそういうイベントかと思ったら万かつサンドの箱で家をつくるとの説明があった。
万かつサンドの箱で?家を?
よく分からないけど面白そうだ。(林 雄司)
パーティー会場に箱5000個
秋葉原・万世本店。地下1階から10階まで肉の万世直営のレストランが入っている。1階から4階まではラーメンや洋食、上層階は個室焼肉や鉄板焼きなどの高級店が入っている。当サイトのライター小野さんは「ドルアーガの塔のように上に行くほど強い敵がいる」と称していた。
今回の万かつランドは8階ホールで開催されている。
万世のビルの8階、ふだんは立食パーティーや発表会を行うフロアである。しかしゴールデンウイーク期間はまた別の意味でパーティー状態であった。入っていきなりこれである。
僕がサイトで読んだとおりのイベントであった。万かつサンドの箱で家をつくるのだ。
このイベントを企画・運営しているのは櫛田拓哉さん。子どもたちを対象にしたワークショップ「こどものにわ」を主催している。櫛田さんから万世さんにこのイベントを提案し、今回で3年目になる。今回は万かつサンドの箱は5000個だが、夏のイベントでは10,000個用意したという。
「肉の万世だから万、って言ってみたんです」
勇気あるなあと思う。でも万世さんは快諾だったそうだ。言ってみるものだと思う。
これまでの万かつランドでは1万個の箱を積み上げるなどしてきたが、今年のテーマは家をつくる、である。なぜ家なのか聞くと
「作品をつくる、だとうまいものをつくらなきゃいけないというプレッシャーがあるので」
と言っていた。なるほど家だと作品じゃないから気が楽だし、でもひとりひとりに家のイメージがある(櫛田さんのうけうり)。ものを作るのは楽しいんだけど、正解があったり、うまい人がいて恥ずかしい思いをするととたんにつまらなくなる。
万かつランドは優しいぞ。
見てるとちょっとやってみたくなる。実際、家族でつくると夢中になってしまうお父さんもいるという。ほかに、現場監督になる両親や、作業分担する両親もいるそうだ。僕はたぶん監督ではなく作業者になると思う。
作ったら壊します
そして作ったらなぎ倒すのだ。
空き箱とはいえ、これだけ積み上げた箱を倒すと派手な音がする。わかりやすくおもしろい。
会場に入ってきたばかりで戸惑っていた子どもがいたのだが、よその家族が箱をなぎ倒している様子を見て目を輝かせていた。
前回の1万個のときの写真もお借りした。写真見ただけで興奮する。
僕が子どもでこの状態に放り込まれたら知恵熱出すと思う。
まぼろしの駅も見える
万かつランド会場になっているこのホール、そういえばテレビで見たことがある。NHKのブラタモリという番組でタモリさんが訪れていたのだ。ここから廃駅になった万世橋駅がよく見えるからである。
箱の家のあいだを通り抜けて外を眺めると確かによく見える。
目の前にはまぼろしの駅、背後には5000個の万かつサンドの箱。これぞゴールデンウイークである。
そして1階売店はいろんな肉だ。
ごちそうで楽しい
万かつサンドはうまい。最近は羽田空港でも売っているので飛行機に乗る前に買ったりしている。その箱が5000個だ。そしてそれで家だ。最後にはどしゃーんとこわす。一点の曇りもない楽しさである。
屋形船で宴会しながらハワイに行くぐらいのイベントでした。
link: 肉の万世 万世ハンバーグのペーパークラフトがおすすめ こどものにわ 櫛田さんのワークショップのホームページ