エコカイロ、というものを今年の1月にもらった。 以来、その仕組みの面白さに夢中になっている。何度もくり返し使えるカイロなのだが、その温まる反応をスタートさせる瞬間が、何度見ても美しいのだ。 とりあえずみなさんに、エコカイロの仕組みを説明するところから始めてみたいと思う。
(加藤まさゆき)
まずは実物を見せましょう
これが実物のエコカイロだ。
この液体の中に、謎の丸い金属片が浮んでいる。
これが軽く湾曲していて、パチン、パチンと1〜2回指で押すと、反応が開始するのだ。その様子をクリックで始まる短いGIFアニメにしたので、是非見てもらいたい。
このように15秒ぐらいで全体があっという間に結晶化し、ホカホカと温まりだす。
だいたい50℃くらいだろうか。この温かさを読者の皆さんに伝えるために、上にバターのかけらを乗せてみた。
どのように再使用するか
この温かさがだいたい1時間ほど持続する。 で、使用後のエコカイロ、どうすると再使用可能になるのかと言うと、実に簡単で、鍋に入れてお湯で煮込むだけだ。
煮込むと結晶が溶け、これを水で急冷すれば、元の通りの透明なカイロとなる。
とまあ、こんなアイテムである。 この一連の作業が本当にエコなのかどうかは置いといて、少なくとも人の好奇心をそそる物体であることは確かだ。結晶が広がって温まっていく様子が楽しくて、何度でも無駄に金属板パチンと煮込みを繰り返してしまう。(これは全く非エコ) そして繰り返していくうちに、また悪い癖である無駄な探究心が首をもたげる。 「これ、金属板パチン以外の方法で、反応を開始させられないのかな……」
何でそんな事を思い始めたのか、科学的な原理の説明を交えて次のページで紹介してみたいと思います。