最近、「スイーツデコ」をよく見かける。 携帯などをスイーツのパーツでデコレートする、乙女心炸裂のホビー。ひそかに憧れている。
ケーキなどのスイーツモチーフはとてもかわいいのだけど、せっかくなら普段食べている好きな食べ物でデコデビューしたい。 ここはひとつ、酒のつまみでデコれないだろうか。 あるじゃないですか、珍味界にもきらきらとまばゆい光を放つ宝石が。そう、イクラです。
(ほそいあや)
スイーツデコの基本に、デコホイップがある。 シリコンのクリームを生クリームと同じように絞って作る。時間が経つと固まって、プニプニした感触のパーツが出来る。
チューブに絞り口を付けて、お菓子作りと同じ要領で絞り出していくのだが、これがまったくうまくいかない。 ケーキのホイップすらまともにやったことがないのにいきなり出来るわけないのですが。
こないだ電車で隣に座ったギャルの携帯、すごいきれいな形のホイップだったな・・・と回想しながら、この日は異臭のする部屋で泣きながら寝た。
次の日、2本目のチューブを開けた。こんな事もあろうかとデコホイップ5本組を買っておいてよかった。最後の1本までにマスターすればデコが出来る。 力を入れたり抜いたりする加減が難しい。写経よりも精神統一になるんじゃないか。
さて、なにかデコに適当な実験台はないかと周りを見回す。
この日から、人前で気軽に携帯を出せなくなった。
パーツは既製品だが、スイーツデコの楽しさはよくわかった。隙間を埋めるのがこんなに快感だとは。
初めてなので控えめだが、巷のスイーツデコ携帯はもっと小高く盛り上がっているのは知っている。 このままハマっていけばいつかはあんなふうに盛り盛りっとした携帯を持ち歩くのだろうか。
本番いきます
珍味デコをあしらう筐体は用意してある。愛用しているデジカメだ。 三年以上ヘビーに使っているので、液晶が写りにくくなったり電源が入りづらくなったり、動作があやしくなってきた。そろそろ逝ってしまうかもしれない。
デイリーポータルの記事でも一番よく使っていた愛着のあるカメラなので、彼が息を引き取る前に主人の好きな食べ物をちりばめて華やかに変身させてやろうと思う。カメラにしてみれば迷惑かもしれないけど。
イクラを作る
イクラといえば透明感ですよね。通常スイーツデコ等に使われる樹脂粘土は不透明なので、透明タイプの粘土を探した。
透けてない!
翌日見てあぜんとした。透けちゃう粘土って言ったじゃん!それなのに目の前には南天の実みたいなのが転がっている。
油絵具でOKとあったのだけど、なにか他の染料がよいのかもしれない。透明感がでるもの・・・
そうだ、あれはどうだ。