よくスポーツのドラマティックな瞬間を撮った写真なんかで、スケボーのトリックを決めてる写真があったりする。 スケボーと一緒に跳んで空中でポーズ決めてる感じのもの。
そこでスケボーの出来ない人間が思いつくことは、似たようなポーズで跳びその一瞬だけを切り取れば、 誰でもそれっぽい写真が撮れるのではないかということだ。
(text by 小柳健次郎)
写真を撮るにあたって必要なものはスケボーと適度な段差だけだ。とはいえ まずは格好からそれっぽくしたい。ほらスケボーやってる人って服装とか だいたい似たようなの着てるじゃないですか。
なのでまずは服装から入ってみる。
特に研究もなにもしてないので100%自分の思い込みだけだが スケボー少年な感じは出てると思う。小僧!という感じだ。
でもすぐ近くに本当のボーダーがいてその人たちの格好とは全然違ってた。 まあこういうのはフィーリングが大事なので。
ただ跳んでる人
格好で満足出来たらさっそく跳ぼうと思う。やることは高いところからスケボーを持って跳べば良いだけなので 難しいことはなにもないと思っていたけど、いざ跳ぼうとするとなかなか難しい。
普段スケボーなんてまったく持ち慣れてないから、持ってるだけでフラフラするんである。
写真ではまったく持って伝わらないだろうが、自分の中でジャンプの感覚は掴めた。 後はスケボーを持って跳ぶだけだ。
単にスケボー持って跳んでる人にしか見えない。
実際その通りだからそう見えるのが正しいのだけど、今求めてるのは 「やってることはマヌケだけど写真上ではかっこいいトリックが決まってる」なのだから、 写真でさえマヌケだと救いがない。