その時、2階が騒がしくなってきた。大工さんが、部屋の改築を始めたのだ。そうだ、この物件は築30年だが、部屋を住人が退去したタイミングで、リフォームをかけて入居者を募っているのだ。そして作業している大工さんの社長が、この物件の大家さんである。まずい、大家さんサイドにウェットスーツでウロウロしている姿を見られてしまう。
サーフィンから逃げたのに、サーフィンするよりもずっと大変な目にあっているような気がする。なぜだろう。これが世に聞くカルマの法則というやつだろうか。幸いなことに、カッパとして役に立つかどうかはすぐにわかった。部屋に戻って次の実験を行おう。
水風呂でエコ生活だ
続いてやろうとしているのが、「水風呂」だ。ウェットスーツアの保温効果により、水風呂でもあまり冷たくないんじゃないかと思いついたのだ。ガス代の削減を狙った実験である。エコだ、エコ。
ところで、「上手く行ったとしても、お前はガス代削減とか言って毎日それで風呂に入る気なのか?」という意見があるかと思う。しかし、そういう問題ではないのだ。実際に使うか使わないかはこの際別にして、クローゼットのウェットスーツが「サーフィンに挫折した思い出」として残るか、「ガス代削減のエコグッズ」として残るか、というのは大きく違うところだと思う。
と、いうわけで、入ってみた。 |