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はっけんの水曜日
 
夏でも涼しいスーツが欲しい

もうすっかり夏の陽気で毎日暑い日が続いている。出来ればパンツ一丁で過ごしたいくらいだ。

でもビジネスマンはそんな中でもスーツを着て仕事をしなければならない。これはツライ!

僕も最近、スーツを着なくちゃならない機会が多いので、暑くて暑くてタマラナイ日々を送っている。

暑い夏でも涼しく過ごせるスーツはないものだろうか。

(絵と文:北村ヂン



このクソ暑いのになぜスーツを着なきゃならないのか

僕はまともな会社というものに就職したことがないので、ネクタイの締め方を忘れてしまうくらい、今までほっとんどスーツというものを着る機会がなかった。

さらに、そのまともじゃない会社すら辞めてフリーライターと化したので「こりゃもう一生スーツなんか着ないまんま終わるんじゃないかな……」と思っていたんですが、意外とちゃんとした場所に取材や撮影に行くような仕事がありまして……。おかげで最近、ちょいちょいスーツを着る機会があるのです。


スーツを着慣れていない感じ丸出し

ほとんど着たことがないスーツなので、最初の頃は着るたびに「うおっビジネスマンみたい、俺!」などと結構テンションが上がっていたんですが、すぐに面倒くさくなって、今となってはもうイヤでイヤで仕方がないです。

なによりもこれからの時期“暑い”というのが大問題で……ただでさえ暑がりなのに、このクソ暑い中スーツを着て出歩くなんて耐えられない!


大人ですからね……

全身からピューピュー汗が噴き出してきて気持ち悪いし、ネクタイを締めた首回りなんかグッジュグジュ。そしてなによりも最近、加齢臭がビンビンに出てきちゃっているので、汗の匂いと相まって自分でもクラクラするくらい珍奇な匂いを放ってしまうのだ。

こりゃどうにかしたい!

最近流行のクールビズという手もあるけど、ネクタイを外したくらいじゃ全然暑さは緩和されないし、……かといって、今さら羽田孜元総理が提唱した懐かしの省エネルックっていうのもアレだし……。

……ということで、今回は真夏でも涼しく過ごせるクールかつエコなスーツを自作してしまおうと思います。

スーツをクール化していこう

さて、クールなスーツを作って行くに当たり、スーツにとって必要な要素はなにか……と考えたところ、まあネクタイとYシャツっていうのはどう考えても必要でしょう。

……けど、スーツに隠れた部分のYシャツは全くもって無駄なんじゃないだろうか?

見えてない部分だけでもYシャツ一枚分布地を減らせばその分クールになれるハズ!

……ということで、不要な部分は切っちゃいましょう。

全然話はそれるんですが、Yシャツをジョキジョキ切っていたら思い出したことがありました。

若かりし頃「パンク」にはまってまして……。

パンクファッションっていうのはTシャツやらジーパンやらをビリビリに破いて着るようなファッションだったので、新しい服を買うたびにとりあえずハサミでズタズタに切り裂くという、ちょっぴりノイローゼ気味な行動を取っていたもんです。


いやぁ、若いっていいですね

この格好で学校の中を嬉しそうに闊歩していたかと思うと……うーん、ちょっとだけ死にたくなっちゃった。

……さあ気を取り直して制作を続けましょう。

ほい、切れたッ! ……なんだかよくわからない布きれになってますけど。

そして装着してみたところ、これはいいかも!? 若干よだけかけ風ですが、かなり涼しいです(当たり前だけど)。

 

足下もクールに!

続いて、スーツを着る上で僕がかなりイヤだなーと思っているのが、革靴をはかなくちゃいけないということ。

なんせ僕は年中サンダルで生活してるもんで……革靴なんかをはくと足に熱がこもっちゃって気持ち悪いんですよ。当然靴下もはかなくちゃいけないし。

石田純一のように革靴に裸足というアグレッシブなコーディネイトをするっていう手もなくはないですが、それはそれで靴を脱いだ後、蒸れ蒸れでものすごく足が臭くなっちゃいそうだしなぁ……。

そこで、裸足ではいても蒸れずに臭くもならない革靴「一見革靴に見えるサンダル」を作ってみましょう。


ドンキで998円也なこのサンダルを

フォーマル極まるこの革靴っぽくします

要は、サンダルの先端部分を革靴っぽく偽装すればいいんだと思う。

ニセ革靴の材料として、合皮製品などに使われる「ラリッサ」と呼ばれるテカテカの生地を使用。革靴っぽく切り抜いてサンダルに貼り付けていきます。

ラリッサはお安めな生地なんですが、それでも結構革っぽく見えるんですよね。

ほい、こんな感じで完成!? ……う〜ん……。

まあ、こんなモンですよ、僕の工作能力なんて……。

ラリッサは確かに革っぽくはあるものの、やはり人工モノだけにテカテカ感が強すぎるのと、サンダルのフォルムがぼてっとし過ぎてて、革靴特有のシュッとした感じが出なかったのが敗因でしょうか……。

あ、でもこうやって並べてみると、意外と似てる! ……とは口が裂けても言えませんが、遠目で見ればまあまあなんとかごまかせるかなレベルには達してるんじゃないかな? これでオッケーオッケー! 他人の足下なんてそんなにじっくり見ないでしょ。


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