石を売って生活出来たら、さぞかし楽しかろう
僕が「変な形の石」に興味を持ち始めたきっかけはなんだったっけな、と考えると、やはりつげ義春の漫画『無能の人』じゃないかと思う。
その漫画の中に「石売り」という職業が登場する。河原で“いい形”の石を拾い集めて売るという商売なのだ。
まあ基本的には「石を売るなんて、ダメなヤツのやること」みたいな描かれ方をしているのだけれど、元手ゼロではじめられる上に、毎日河原を散歩しながら石を探して回るなんて、なんとも優雅で自由な感じがして、密かに「いつかやってみたいな……」と思っていた。どう考えても生活成り立たないだろうけど。 |