日々の雑事に追われていると、「あー武将とか見たいなー」とたまに思うことがある。多分そんな人のために時代劇やらTVゲームがある。
しかし武将といえども鮮度が一番。見るなら生の武将を見たい。先日4月12日はすごかった。関東地方で武将を見られる祭りが3ヶ所あった。
中でも埼玉県寄居町の「寄居北条まつり」は合戦を再現するらしい。戦国自衛隊さながら間近で合戦を見るチャンスだとばかりに足を運んだ。
(大北 栄人)
北条氏の鉢形城攻防戦を再現
祭りのメインは合戦の再現。天下統一しかかってた豊臣連合軍が、残ってた一大勢力の北条氏の鉢形城を攻めた戦である。平和になる江戸時代の直前だから合戦として一番脂が乗ったころだ。
祭りが行なわれる寄居駅まで北条氏の本拠地だった小田原から新幹線使っても2時間30分はかかる。考えてみればその間ずっと北条氏の領地を移動するのだ。
関東に住む人たちは、寝てもさめても北条氏
電車で居眠りして起きてもまだ北条氏の領地だった。治めすぎだ、北条氏。偉大すぎだ、北条氏。
例えば、東京丸の内で働くOLのあなたが長年育んできた恋を結婚という形で実を結ばせるときも来るだろう。
そのプロポーズが行なわれる夜景の見えるレストランも北条氏の領地なのだ!ドーン!(北条氏の鉢形城が攻められてるときの大筒の音)
まだ人もまばらだった駅前から
駅からタクシーに乗って出陣式に向かう(こういう一文の異常さは家に帰ってから気づく)。
運転手さんに、今日は人も多いですかね、と聞くと、そんなに人来ない、大体そんな祭りあるのか、出店もないだろ、と要約するとネガティブな反応を頂いてしゅんとしてしまった、その時…
恥ずかしながら、武将が好きであります!
「ふーう。戦国自衛隊ー。あ、オッスおれ大北栄人。武将好きの28歳。今日は武将が集まる寄居北条まつりに来ているんだ。そしたら驚いたのなんのって、いたるところに武将がいやがるじゃねーの。ふー、こりゃ今日は忙しくなりそうだぜ…!?(舌をペロッと出して腕まくり)」
これが当日のメモである。何を残したかったのかさっぱりわからないが、上りきったテンションが窺える。
大砲の中に自分の恥ずかしさを見た
この大砲を覗き込む姿。○○好き、○○マニア、ジャンルが細分化された今、おじいちゃん寄りの「武将ファン」に軸足を置く恥ずかしさよ。
自分のセンスを信じて大砲の中を覗き込んだらおじいちゃんが見えた。一体この記事はどうなるのか、そして今後、私は記者としてどうなってしまうのか不安でたまらないがページをまたぐことにしよう。