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この店では焼津割をもともと出していたんですか? |
店主 |
いや、最近だよ。鰹節の出汁で割るっていうのは、ごくごく一部の人しかやらない飲み方だからね。 |
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やっぱり。 |
店主 |
緑茶割っていうのがもともと静岡にはあって、それを静岡割っていうネーミングにしたら人気が広がったんだ。そこで焼津でも焼津らしいもので割って町を活性化させようと青年会議所の人たちが考えたのが、焼津名産の鰹節を使ったカツオ出汁で割る焼津割。 |
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なるほど。伝統的な飲み物ではなくて、町おこしの一環なんですね。 |
店主 |
そう。青年会議所がいろいろと店を回って、その考えに賛同したお店が、焼津割っていう名前で出しているんだ。今年になって始めたばかりだから、焼津市内でも知らない人が多いし、その冊子に載っている店以外ではほとんど出していないと思うよ。 |
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今年からだったんですか。 |
店主 |
だからどの店もまだ試行錯誤している感じかな。そのまま普通に作ると、悪く言えば「まずくはない」っていう味だから。 |
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ベースがカツオ出汁って、工夫するにしても難易度が高いですよね。注文される方は多いんですか。 |
店主 |
うちだとボトルで飲むお客さんが多いから、正直そんなにいないよね。知名度もまだぜんぜん低いし、飲んでも一杯。富士宮焼きそばだって認知されるまでに10年かかったんだから、まあこれからなんじゃないかな。 |
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これだけお酒の種類が多い店だと、正直焼津割以外の酒を飲みたくなりますよね。 |
店主 |
でも青年会議所の連中も予算がない中でがんばっていてさ、のぼりを作ったんだって持ってきたのがこれ。 |