迫ってみますよー
もはや定番ともいえるコネタとして、「○○が顔に見える」というのがある。人間は3つの点が並んでいたらそれだけで顔に見えてしまうらしいのだ。
しかし、あれを顔だと思っているのはどうも人間だけではないらしいぞ、ということが最近わかってきた。コンピューターの考える「顔」に、今回は迫ってみます。
(text by 石川 大樹)
googleストリートビューの「顔」
コンピューターといってもいろいろあるわけだが、今回フィーチャーしたいのは、googleが提供している「google ストリートビュー」というサービス。地図上をクリックするとその場所の景色が写真で見られるという、ITもここまで来たか、という感じのサービスである。
このサービス、プライバシーに配慮して、写真に写った通行人の顔にはボカシがかかっている。このボカシはコンピューターが自動的に人の顔を判別してかけているそうだ。たとえば、
見ての通り、2枚目は顔じゃなくて、たばこ屋の看板だ。でもコンピューターはなんか難しい計算の結果、この「ばこ」の部分を顔だと思ったのだ。おお。
実際には人だったり人じゃなかったりするのだけれども、つまりこのボカシの向こうにあるものこそが、コンピューターの考える「顔」なのだ。これ、すごく興味深くないですか。
ほんとは顔じゃないのに、コンピューターが「顔だ!」と思ったもの。それはいったいどんな形なのか。ものすごく気になる。でもボカシのせいで見えない。それなら実際に現地に出向いてみればいいのだ。
まずはボカシ集め
まずはサンプル集めからスタートだ。googleストリートビューをくまなく探して、ボカシのかかった部分を集めていく。
これがものすごく地味な作業。モニタに向かって前のめりになって、ひたすらマウスをカチカチ。1時間やって10分休憩、これを1日2〜3セット。こうやって書くと筋トレみたいだけど、実際はたまっていくのは眼精疲労のみ。単純作業で何度も睡魔に襲われながらも、しらみつぶしに道をなぞっていく。
見つけたところにピンを打っていきます
なんだかんだで4時間くらいかかった。腰と目の痛みと引き換えに、見つけたボカシは全部で12カ所。さっそく現場へむかおう!(と思ったけど疲れたので今日は帰ってまた明日…。)