店内には、ほんの少し高いけど、やたら美味しそうなツマミも売っている。
私は店主に、
「チェコ行ったことあるんですけど、チェコビールいいですよ! チェコビールなんで無いんですか! チェコの珍しいビール輸入してください、あ、コゼル輸入してくださいコゼル! なんならチェコ関係者、紹介しますから! 何故かコネがありますから!」
と言って、からんでいたような気がする。申し訳ない。
でも珍しいチェコビールが飲みたいと言ったら、それを叶えてくれそうな雰囲気が、お店にあったのだ。
最後、おもに男子参加者たちは、酔っぱらったまま、次々にお酒を購入してしまっていた。
「おみやげです、でも、家族は誰もお酒は飲まないので、自分で飲むと思います!」
と言ってる人もいた。
私もちろん、自分へのお土産を買った。
しかしまあ、どのお酒も、個性的だった。
私は舌には自信がないので、基本的には「香りがする、しない」「むっとする、しない」「飲みやすい、飲みにくい」くらいしか分からないのだが、そんな舌でも、「ああ、これは私が普段飲んでいるお酒の味と、明らかに次元の違う味だ!」ということが分かった。
そういうことって、なかなかない。
「まだ知らないことがいっぱいある!」って知るのって、大きな喜びだ。
でも、あまりに美味しいものを口にいれると、「舌」をどうコントロールしていいのか、不安になる時もある。
先日、魚を食べている時、魚介類に合わない発泡酒を飲んで、あまりの不味さに吐き出しそうになったことがあった。
でも決して、発泡酒を否定するわけではない。アレは、アレ。マクドナルドにも行くけどフレンチも食べたい。だって庶民だもん仕方がない。感覚を切り替えることが自在に出来たらな、と思う。
ああ、それにしても、街にある普通の酒屋さんが、飛び抜けてるって、とても羨ましい。
近くにあったら、やっぱり通っちゃうんだろうな。
近くになくても、行こうと思ってる位だもんな。
西友で買った発泡酒を飲みながら、そう思った。 |