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チャレンジの日曜日
 
キオスクのジュースの扉の音楽は何だろう


 

駅のキオスクではジュースが小さな冷蔵庫のような機械の中に入っていることが多いです。この機械の扉、開けると何かの音楽が鳴るときがあるのですが、あの音楽は一体何の音楽なんでしょうか。

気になるので調べてみたらついつい60箇所以上も調べてしまいました。そんなに苦労する必要はなかったはずなのですが、なんだか徹底的にやりたくなってしまったもので。

荒原べんぞう



扉を開けると鳴る音楽

扉を開けると音楽が鳴るのは以前から気になっていました。今のは一体何の音楽だったんだろう。しかし、ジュースの扉はそうそう長い時間開けておくものでもないので、結局何の音楽かもわからず、ずっと気になったままになっていました。

おそらく、万引き防止策として音が鳴るようにしているんだと思いますが、こうやって気になったまま一生を終えるのかと思うと得体の知れない絶望感に襲われるような気さえしてきます。今のは少し言い過ぎたかもしれませんが、なんかもうこんなことでもやもやしたくないなと思って、一度調べてみることにしました。

 

JRのパターン

まずはJRから攻めてみることに。新宿、東京、品川など、乗り入れ線の多い駅ならばキオスクも多くて調べやすかろうという魂胆です。

ところが実際に調べてみると、音楽が鳴る扉というのは思ったより少なくて、ほとんどが次のようなコール音かビープ音でした。


コール音(品川駅北改札の中など)

 
プルルル、プルルル、の繰り返し。
 

ビープ音(東京駅八重洲南口高速バスのりばなど)

  

ピーッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、のパターン。

なかなか音楽が鳴る扉を見つけることができなくて苦労していたのですが、それでも粘って探してみるとついに音楽が鳴るところを見つけることができました。次のような音楽です。

 

アニーローリー(東京駅5番6番ホームなど)

 

音楽を見つけたものの、雑音も多く、しばらく何の音楽だかわからなくてすごく苦労しました。最終的には鼻歌で音楽を検索できるサイトを使ってようやく曲名を知りました。

僕が無知であるために曲名を聞いてもまったく聞き覚えのない音楽であるわけですが、おそらく読者の方にはご存知の方も多いかと思います。僕はというと、こういう曲があるんだと、そしてこの音楽が鳴っていたんだと、ひとつ賢くなったような気さえしています。

その後も音楽がなる場所をいくつか見つけましたが、どこもこのアニーローリーでした。場所で言うと品川駅13番14番ホームや、浜松町駅の北口改札外などです。あとそもそも音が鳴らないというのも多くて、このあといくら調べても、コール音、ビープ音、アニーローリー、音が鳴らない、この4つ以外のパターンを見つけることはついにできませんでした。もうJRはあきらめて、私鉄を調べることにします。

 

私鉄は音楽鳴らないけど自由

全ての私鉄を調べたわけではないので断言はできませんが、僕が調べた限りでは、私鉄で音楽が鳴るキオスクを見つけることはできませんでした。

 
ビープ音(京王線新宿駅など)
チャイム(都営浅草線日本橋駅など)
   
ブザー(東急横浜駅とメモしてたけど写真を見ると京急ですね)
そもそも扉がない(小田急新宿駅など)

私鉄っていちいち乗換えが遠くて調べるの大変だったのに、音楽が鳴る扉は一つもない。音自体が鳴らないのも多かったし、小田急に至っては扉がないところが多かったように思います。

JRになかったパターンとしてはチャイムとブザーでしょうか。チャイムは“ピンポン”という玄関のチャイムのような音、ブザーは“ビー”という音が途切れずに鳴り続けます。

音楽が鳴らない分、音の出し方がそれぞれ自由な印象を受けました。そしてその印象は京王線の明大前駅で確証に変わります。


鈴だ
 
同じキオスクの反対側にもあった

てっきり機械的な音がなると思い込んで扉を開けると、不意にカランコロンという喫茶店のような音が鳴ってびっくりしました。鈴がついているという発想はなかった。

音さえ鳴ればなんでもいいのかと思い、私鉄は自由だというイメージから離れられなくなった瞬間でした。

 

東京メトロはパターンが豊富

JRも私鉄もなんだか空振りした印象でしたが、調べていくうちに東京メトロがいろんな音楽を鳴らすということがわかりました。東京メトロの音楽のバリエーションの多さにご注目ください。

 

さくら(半蔵門線永田町駅など)


かっこう(丸の内線新宿駅)


エリーゼのために(千代田線大手町駅)


メリーさんの羊(有楽町線豊洲駅など)


いままで空振りを繰り返したのが嘘のように次から次へと新しい曲が見つかるので、心の中のガッツポーズが止まりませんでした。

なんかよく耳にしたことがあるという印象のものばかりですが、バリエーションは多彩です。この当たり障りない曲目のラインナップは、電話の保留音に通じるところがあるような気もします。


アニーローリー(半蔵門線渋谷駅)


JRで何箇所か見つけたアニーローリーも、東京メトロになるとかなり軽快な音楽になるようです。もしかすると東京メトロは感覚がライトなのかもしれません。

この他にも村の鍛冶屋(東西線日本橋駅)や曲名がわからないもの等、もっと探せばいくらでも見つかりそうな印象でした。ただし、調べた18ヵ所のうち7ヶ所はさくら。完全にばらばらというわけではなく、多少の偏りもあるようです。

最後に、見つけた中で最も意外だった音楽を紹介して終わります。


明日があるさ(丸の内線大手町駅)

この扉は開けると明日があるさが流れます。明日の扉を開けたみたいに捉えるとくすぐったい気持ちになりますが、本当にそうなんだから仕方がありません。

まさかこんな割と最近の曲が使われているとは思いもしなかったので、今すぐ誰かに伝えたい気持ちになってその辺をうろうろしてしまいました。そのくらい感動したということです。結局、誰もいなかったのですぐ側にいた売店のおばちゃんに話しかけてみましたが、そこはきょとんとされただけでした。

もやもやしないでジュースが買える

こうしてなんだかんだ60箇所以上のキオスクを調べてしまったわけですが、JRで音楽が鳴ったらアニーローリー、東京メトロはさくらが多い、とかいろいろわかったこともあったので苦労した甲斐はあったと思います。

これでもう心置きなくジュースを買うことができるわけですが、ここで一つだけ新たな心配事が出てきてしまいました。自分が将来もしかして地方に引っ越したりなどしたら・・・そのときはまた一から調べ直すことになるんでしょうか。

扉の開閉は素早く行いましょう(音楽のことは気にせずに)

ユルカン PC Life
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