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これが本日の調理道具です。 |
「ぶっ叩いてやる!」もしくは「叩き切ってやる!」
どちらかを選べと言われたら、私なら迷わず「せめて、ぶっ叩くにしてください!」と懇願するだろう。刃物が登場するという点において後者は物騒すぎる。
しかし、これが料理の話となると途端に事情は変わってくる。多くの食材たちが「できれば叩かないで」と頼み込み「繊維が壊れるから、よく切れる包丁でスーッと切って欲しい」と希望するに違いない。刺身なんて、きっと土下座も辞さない勢いで訴えるはずだ。
果たして本当にそうなのだろうか。叩くことで、よりおいしくなる物というのも世の中には存在するのではあるまいか。いや、存在するのだ。
(高瀬 克子) |