いきなりひどい写真で始まってしまって申し訳ない(右の写真)。
こういう顔写真に適当な体を描いたイラストが好きなのだ。ものすごくだめな感じがする。簡単なのにこの破壊力。そしてとても懐かしい。
デジタル技術が進歩したいまならば、この棒人間を進化させることができるのではないか。根拠のない使命感に駆られてトライしてみました。
(林 雄司)
実際の自分の動きをトレースする
21世紀の棒人間は自分の体の動きを反映させたものにしたい。棒なんだけど動きが自分っぽい…目指すはこの状態である。
自分を棒人間にするために、自分のからだに光る点をつけてパソコンで点と点のあいだに線を引く。
「それってモーションキャプチャじゃん」と思われたかたもいるかもしれないが、その通りだ(モーションキャプチャとはCGで実際の人間の動きを取り込むために、モデルの体にセンサーを付けて記録する手法)。
本格的なモーションキャプチャとの違いは
・カメラが1台のぺったりしたデータ(本格的なのはカメラを複数台用いて3Dのデータをとるらしい) ・線を自分で描く
半手動のモーションキャプチャである。しかも棒人間の絵をつないで動画にするので1秒で30枚描く必要がある。
上段が棒人間のひとコマひとコマ。下段がその作業をする僕のひとコマひとコマである。作業の地味っぷりが伝わるだろうか。
しかし困ったことにこの作業が楽しいのだ。
いろんなこと(交通費の精算や下半期の計画を上司に報告するとか)を先送りにしてずっと続けていたい。そうしてできたのがこの映像だ。
棒人間なのに動きが僕っぽい。ヘコへコとランニングをしている。面白いし感慨深い。この棒は僕だ。
光る点はパーティーグッズ
ところで上の写真にある光る点。これはパーティーグッズである。爪に貼って光る爪にするためのものらしい。
僕の知らないところで若者は爪を光らせてパーティーをしているのだろうか。しかしこれを全身に貼ってカメラの前で走ったり跳ねたりしている僕も相当パーティーである。
当サイトのライター藤原くんも以前、なんちゃってモーションキャプチャの記事(「静止画でモーションキャプチャー」)を書いていたので彼にも加わってもらい撮影を続けよう。彼もきっと棒人間になりたかろうという配慮である。正直、ネタが微妙にかぶってて悪いので呼んだというのもある。
スキップで気付いたこと
ふたりでスキップをして棒人間になってみた。
棒人間になった僕がスキップをしている。確かに不器用なスキップが棒で再現されている。しかし僕の素のスキップのほうが面白いような気がする。
なんかものすごい笑顔だし、ポーズのわりに浮いてない。棒人間でないほうがおもしろいかも。
次のページから「おれのスキップは面白い」というタイトルの記事にしようかと思ったがもうちょっとがんばります。