未来の自分がここにいる
開始が近づくにつれカメラマンの数が増えてきた。数えると30人はいた。「同じ埼玉だと、ジャランポンって知ってる?お葬式の祭りなんだけどおもしろいんだぜ…」と声が聞こえる。知ってる!ものすごく興味がある!(当サイトでも取り上げられた→こちら)年が離れているのに目線が一緒で未来の自分を見るようで恐ろしくなった。
「何?今日は何がおもしろいの?」「ケツがいーんだよなー!」とみもふたも無いことを言う。「酒蔵じゃねーけどケツがいーんだよ!」とまた言う。荒々しさはここにまで蔓延している。バランスをとるために帰ったらパッチワークキルト教室に申し込もう、とそのとき思った。
中二の小天狗の日常を想像しながら
花火が上ると祭りが始まる。天狗を先頭に神主さんたちが列を為す。この一団がお祈りをして、その後甘酒かけが始まる。
「小天狗はもう中2になって大きくなってます。」とアナウンス役のおじいさんが喋る。友人なのか中学生くらいの男の子が不慣れな手つきでカメラを構えて走り回っていた。「小天狗はもう中2だから小天狗とは言えない大きさになってます。」同じこと言っている。かわいくて仕方ないのだろう。
そういえば思春期真っ只中の男の子は甘酒祭りをどう思っているのだろう。天狗になる自分を誰かに自慢したりしてるのだろうか。
ところで大天狗の方はバッサバッサと無差別にカメラマンを切りまくっていて、何か可笑しかった。 |