ライバル出現
しかし、蜜月の日々は長くは続かなかった。どのくらいかというと3日くらいだ。世界で唯一のジェットホイッスル奏者だった僕は、我慢できなくなって、ついつい企画会議でこの話をしてしまったのだ。
みんなの反応は半信半疑だった。「うそだー」「毎日使ってるけど1回も鳴ったことない」「でも本当にできたらすごい」。
しかし、その意外性が人をひきつけたようだ。編集部メンバーはみんなトイレに行くたびにジェットホイッスルを試してみるようになり、いつのまにかジェットホイッスルは部内で密かなブームとなってしまった。ライバルたちの登場である。 |