意外に押すほうも楽らしいぞ
「普通に歩くつかれを100としたら台車を押すときのつかれは?」と石川さんに聞いてみたところ答えは「地面がまっ平らなら120。」だった。意外に疲れないようだ。旅行後にためしに代わってもらったところ、なるほどこれは楽だ。一度スピードがついてしまえばその後そんなに力も要らない。
二人歩くと一人100ずつ疲れたとして200、台車だと一人は上に乗っているので二人分だと台車のほうが得だ。今はずぶぬれだがどんどん得をしているのだ。寒さやきもちわるさに気をとられて気づけなかったのが残念だ。
乗る方の楽しさはもちろん
スピードが優雅。スローフード的な贅沢さというか、これは多分貴族の速度だ。「F1みたいなものは貧乏人がやることであって、本当の貴族というのはみんな台車だ。」とイギリスあたりで言われてたらいいなと思う。
そして荷物感。自分が自分でなく荷物であるという感覚。アイアム荷物。アイデンティティの崩壊も意図的であればエンターテインメントになりうる、仮面をかぶって踊りまくる人みたいなことだ。踊りとは逆の静物的な方向だが、日常からの逸脱に変わりはない。 |