手回し発電機を買った。それもラジオが聞けるとかではなく、純粋に電気が発生するタイプのもの。
だが、この手回し発電機を動く部分の仕掛けに使えば、モーターさえ繋げばいいだけだからハンドルを回して動く玩具が簡単に作れるじゃないか。しかも木の玩具では想像も付かない動きが出来るだろう。木工界のターミネーターだ。
見た目は木なのに実は電気で動く玩具を作ろうと思います。
(小柳 健次郎)
木のふりして電気の玩具を設計する
電気で動かすといっても一応は木工なのでまず設計をしなければならない。
参考にすごいうまい人が作った木の玩具を見ると、下にハンドルなどの可動部分があってその上に動く人形みたいなのがある。この形を真似したいと思う。
それで真似して描いた設計図がこんなのです。
この設計図だと説明がないと理解できないと思うので説明します。
下側の箱部分が手回し発電機とモーターが入る部分。上にはロボ(みたいなの)がいて自転車の空気入れみたいなT字型のハンドルを持っており、そのハンドルが下のモーターと繋がってて、モーターが回るとロボも高速回転する、という仕組み。
あと「木のおもちゃ」と書いてるのはそういった文字を入れて木の玩具である信憑性を出そうとする狙い。設計図には「ゃ」が抜けてるけど気にしないでください。(上下運動だと思わせる、は自分でもよくわかりません)
色々ごちゃごちゃ書きましたが、たぶん8割強の方はあまり理解できてないと思いますが、こういうのは実際見た方が早いのでもうとにかく作っていきます。
部屋の材木を総動員して下の箱づくり
まずモーターと発電機が入る箱を作るわけだが、そのためにはある程度まとまった量の木材が必要だ。
でもこのときはスケジュール的に新しい木材を買ってくる余裕がなかった。そこでなんとか部屋の中に散らばってた木材で作れないかと探したら、予想外にたくさん木材が出てきて逆に困惑した。
木を切ったり木を接着したり、おまけに床も木の木ばかりの環境なので、ずっとウッディ・アレンのことを思い浮かべてた。
見えないところはガムテープでいい
発電機が入る箱の前面は、手回し発電機のハンドルが露出するように穴を空けておく。このとき高さとか位置をちゃんと計算しないとハンドルが穴にうまく入らない。
でも計算方法がよく分からなかったので目視で適当に穴を空けたら割とうまく入った。
あと発電機は手に持って使う形状をしているので板に固定しにくい。
そんなときは形状にあった木の枠を作って固定して、見えないところまで気を遣う職人魂を思いつつガムテープでガチガチにした。どうせ見えないんだからいいでしょう。
いわゆるエンジン部分が完成
さらに上の板を穴を空けて接着しモーターも箱の中に入れて、車でいうところのエンジンである下の箱が完成した。
作って分かったが、この箱は思いの外大きい。手回し発電機を入れてるのでしょうがない部分ではあるが、上に乗っけるものとのバランスを考えるとどうなるか少し不安。
高速回転されるロボ部分を作る
駆動部分となる箱が完成したので、次は主役とも言える「モーターで高速回転されるロボ」を作っていく。
しかし寸法も何も決めてない。そのままサイズを考えずに作ってやけに高くなったりでもしたらモーターと繋がるT字ハンドルを異様に長くしなければならない。なのでまず先にハンドルを接着した。このサイズに合わせてロボを作る。
そしてロボの材料は、四角い木材の寄せ集め。
さっきからロボ、ロボと言ってきましたが、実際に作るのは四角い木材を適当に人型に接着したやつです。どうもすみません。
顔の部分などは後でなんとかするとして、とりあえず現在ある材料で作れる限界までは出来た。
ただ心配なのはこれがうまく動作するかどうか。 T字ハンドルだけのときに一度試してうまく回ることは確認していたが、それにロボ(らしきもの)を付けた状態だとちゃんと高速回転するだろうか。
回った。それも思ったより早い回転で。それはうれしいのだけれど、なんだこれという気もしないではない。
現在の完成度ではまだ完全には木っぽく見えないので、さらに完成度を高めたいと思う。