かろうじて雪解け水の残る河原で実践
もはや虫が光に集まるのと同じように、今回もいつもの河原にやってきた。
だけどただ何の考えもなしに来たわけじゃない。歩いて足跡が付くには水たまりが必要なので、雪が多く積もってた河原なら雪解け水で出来た水たまりがあるだろうと計算の上で来たのです。
先ほど作った猫の足跡が付く靴(スリッパ)に履き替えて準備完了。これを履いたままここの水たまりを通過すれば、その後の道に猫の足跡が付くはず。
全然付かなかった。かろうじて歩いた跡みたいなのは付いたけど、それは猫なのか人間なのかよく分からない足跡だった。
悪いのは板か水たまりか
これは足跡を彫った板の問題なのか、水たまりに水が足りないのが原因なのか。ちょっとハッキリしないので、板に霧吹きで水を付けてちゃんと跡が付くかテストしてみよう。
念入りに水をかけすぎたためか、かなり輪郭がボヤけちゃってるけども、猫の足跡っぽいものはなんとなく見て取れる。
道路に水をまいて再チャレンジ
ということは板のほうの問題ではなく、やはり水たまりの水が少なかったようだ。でもあそこ以外に水たまりはなかったので、霧吹きの中身の水を道路に少し流して人工水たまりを作ることで対処した。(全く人が通らない道でやってます)
この距離だと猫の足跡が付いたかどうか全然分からないが、近づいて足跡を見ると、
ほぼ完璧に猫の足跡が付いてくれた。人類が足跡の壁を打ち破った瞬間。私はいま、猫になりました。
本当に歩いて猫の足跡が付いたのか。もっと分かりやすいように足下を写した動画もあります。
微妙に板の四角い跡が付いてしまってるが、それを差し引いてもこれを見た人を「あ、あいつ猫か!?」と思わせることが6割ぐらい出来るかもしれない。
とりあえず「足跡が猫になる靴」、成功しました。
足跡が猫になる靴2.0がすぐ登場
これで終わりで良かったかもしれないが、やはり一株の疑問は拭えない。あれは靴じゃなくてスリッパだし、なにより外で部屋用のスリッパを履いてることが足跡うんぬん以前の違和感を感じてしまう。
そこで翌日、その問題を解決した「足跡が猫になる靴2.0」を作った。
これは板から余分な部分を切り落とし、どんな靴にも対応できるように輪ゴムで装着するようにしてある。
つまりスリッパに直に貼っていた前のやつと違って、どんな靴にでも即座に猫の足跡が付く靴に変身できるわけで、前のがショボかった分だけすごいグレードアップだ。
もちろんちゃんと足跡が付きます。
これでこと足跡に関しては僕は猫です。
じゃあさっそく「あいつ実は猫じゃないか」と思われに行こう。と思ったら、残念なことに猫と思わせたい人どころか友人知人が一人もいないことにいま気づきました。
しょうがないから帰って鍋で寝ます。
文字とかでも面白いかもしれない
撮影をしてるときに思いついたことだが、これ、別に動物の足跡じゃなくて文字とかの方が面白かったかもしれない。
今回は「猫かも」と思われる目的のために猫の足跡を作ったが、意味はなくても歩くたびに「飽」や「牛」などの文字が道に残されていく世界はとても魅力的に見える。
なにより猫の足跡より「猫」という文字が足跡に付いた方が、「あ、猫だ」と思われはしなくても、言われる可能性は高そうだ。