一路北海道へ
ということで、歓迎してもらいたい一心で北海道までやってきた。僕が大樹の波動を感じ始めたのは、大樹町行きのバスに乗り換えるため、帯広駅にやってきたときだ。大樹の聖地までもう少し。北海道の寒さのせいもあり、嫌でも気が引き締まる。
そして大樹は、突然現れた。目に飛び込んできたのは、バス停の行き先表示に書かれた「大樹方面」の文字。それだけではない。窓口で乗車券を買ったら「大樹ゆき」。料金表にも「大樹」。それらを写真に収めながら、もちろん心の中ではひとつひとつに「はい!はい!」と返事をすることも忘れない。
やがて大樹と書いたバスがやってきて、僕は乗り込む。これから目の前に現れるであろう楽園の予感にゾクゾクしながら。 |