車で知らない土地の国道を走っていると、ときどき「なんか違うぞ…」と感じる店を見かけることがある。
興味を引くような看板を出していたり、独特のオーラを放っていたりする店と言えばよいだろうか。時間に余裕があればそうした店に立ち寄るのも旅のおもしろさだ。
今回発見した店もそうだった。並々ではない何かを放射していた。心の中で何かが振り切れた。
店の分類で言えばゲームセンターということになるのだろうか。いまだ頭がクラクラしているが、レポートしてみたい。
(小野法師丸)
●自然が織りなす景色との対比もすごい
今回訪れたのは、群馬県内を東西に走る国道18号線沿いにある店。高崎方面から西に進み、安中市の松井田というあたりにある。
道からは上毛三山のひとつである妙義山が見える。日本三大奇勝にも数えられるだけあって、切り立って尖った稜線が印象的だ。何とも言えない景色に感銘を受ける。
そして、上の写真を撮った場所で180度振り返ったところに今回の店がある。
大きく「レジャーランド」。ゲーム、ゲーム、ゲーム、だるまなど、なんとなく混沌とした雰囲気が立ちこめる。スパゲッティの値段が290円というのもかなり気になる。
そのスパゲッティの部分、よくよく見るとなんだかおかしい。290円と大きく書いてあるのに、その隣には「各種280円より」ともある。どっちなんだろう…。
消費税かとも考えたのだが、計算が合わない。細かいところで翻弄してくる。
そうした価格設定にもかかわらず、こちらの看板では「味一筋」をアピール。味で推してくるのか。全体的な雰囲気からは、こうした言葉が出てくるのは意外でもある。
写真右下に「アミューズメント ペペ」とある。これがこの店の名前なのだろうか。
いや、写真では一番下が入りきらなかったのだが、別のところでは大きく「だるま食堂」と掲げてもいる。一体どっちなんだと、ここでも疑問に思わされる。
もちろんセクシーポーズの人形も謎。さらにはランチ世界一宣言。どう世界一なのか語っていないところも逆に深い。
先ほど触れたスパゲッティ以外のメニューも軒並み安い。特にカレーライス150円というのは、そうそう見ることのできない価格だと思う。たこ焼もそうだが、「手作り」と念を押してきているあたりも気になる。
ただ、そのカレーの値段なのだが、書いてあることが看板によって違う。確認できるだけで100円・150円・190円と3種類ある。なんなんだ…。
立体的に迫ってくる数々の謎に頭が混乱する。右の写真には先ほど同様「アミューズメント ペペ」とあるので、この店の名前はきっとペペなんだ、ということにしたい。自分から主体的に確定していかないと何もわからない。
これまで価格のインパクトからスパゲッティやカレーライスについて書いてきたが、本格的っぽい写真が掲げてあるのは讃岐うどん。うどんについてはビジュアル面でもアピールしたいのだろうか。
入口には営業時間が午後7時から午前0時までと書いてある。ゲームセンターにしてはずいぶんと早くないか。
外観を見ているだけで15分くらいぐるぐる歩き回っていろいろと考えてしまった。数々の謎を解くためにも、中に入ってみよう。