1時間目:とにかく寒い
駅前の交差点は人も車も多く危険なので、少し遠回りになるが地下道を通ることにした。まずは地下道の入り口に向う。
最初よりは早くなったが、やっぱりダンゴムシは遅い。スタートしたばかりだが、この実験の無謀さに早くも二人とも感づきはじめた。あまりに遅いので、やめてアリに変えるべきかどうか真剣に大北くんと相談。すでに二人とも早く帰りたくなっている。なにせこの冬一番の寒さなのだ。
寒さにやられてトイレも近くなる。ダンゴムシのコントロールを大北くんに任せてトイレに行くと、かじかんだ手にジェットタオルの温風が染みた。自分の人生の中でジェットタオルに救われる日が来るとは思ってもみなかった。
戻ってみると、大北くんが「度胸試し」という遊び(左の写真)を考案していてヒヤリとする。度胸とかそういう問題なのか!?
スタートから1時間で進んだ距離…2m60cm
2時間目:絆
1時間半くらい経過したところで、ペースが落ちてきたので選手交代。続いて登場するのは、3匹の中でいちばん活発な2号だ。控え室の中で体力をもてあましていたのか、外に出したとたんにぐんぐん進む。頼もしい限りだ。
ちょっと目を離した隙にダンゴムシがいなくなった。消えた!?と思ったら、実はカイロの裏にいた。その後もちょっと目を離すと、すぐカイロの裏に行ってしまう。やはりこの生き物は暗い場所を好むようだ。
こんなふうに性格がわかってくるにつれて、だんだんダンゴムシにも人間味のようなものを感じて、愛着が湧いてくる。
いっぽう大北くんはといえば、手持ちぶさたになってまたDSを始めた。「ちっちゃくなった!」とか「クッパきた!」とかなにやら盛り上がっていたのだが、そのうち、「おなか減ったから牛丼食べてくる」といって出て行った。
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