ずっと行ってみたかった国メキシコ。 とはいえそれほど知識があるわけでもなく、「色がきれい」「好きな画家の生きた国」「建物がかっこいい」「タコスがおいしい」などの端的なイメージのみだった。
今回初めて訪れて驚いたことは、人とリスがフレンドリーな事だった。
(text by ほそいあや)
地球の裏側へ
学生時代油画を専攻していた関係で何人か好きな作家がいる。学生時代から今まで変わらず好きな作家はルフィーノ・タマヨというメキシコの作家で、原色をあまり使っていないが独特の深く鮮やかな色彩を放つ作品を多く遺している。
学生時代にメキシコを訪れた後輩の話によるとどうやらメキシコは見える色彩が違うらしく、タマヨもメキシコの土から絵の具を作っていたという話もある。土の色も空の色も違うから一度は行っておいた方がいいよと言われてから10年以上経ってしまったが、ついにこの国へ来ることができた。
メキシカンパフォーマンス
休日でもないのに広場には沢山の人が集っている。軍隊が鼓笛隊をしていたり、派手な衣装で踊り狂う人達がいたりと有象無象。休日の明治神宮前や秋葉原に近い雰囲気もある。
中心部はそこそこに、翌日からすぐに高速バスでグァナファトという田舎(でも観光地)に移動。 旅先ではだいたい移動ばかりしている気がする。
色とりどりの建築物
グァナファトの街並みはカラフルな建物と空の対比が美しい。毒々しいほどの色のペンキでべた塗りにされた家々の壁を目で追うと、パキっと切り取られた空の青が現れる。 また、壁自体が絵のようなマチエールを持った家もあった。どこの家の前で写真を撮っても様になりそうだ。
丘にのぼります
家々を近くで見るのと遠くで見るのではまるで違った美しさがある。ここは街全体が芸術作品なんだなと思う。みんな、家の色が飽きたら塗り直したりしているのだろうか。もしそうならちょっと楽しそうだ。家族会議で色を決めたり、ちょっとした流行カラーもあるのかもしれない。