とんかつ ラッキーで運気をつける
ネットで『ラッキー』と名の付くお店を調べて現地に赴くと正月休みで閉店中ということが多い。そんな中、正月から営業している文字通りラッキーなお店を探した。一軒目に訪れたのは世田谷区奥沢駅前の『とんかつ ラッキー』である。
いかにも普通の商店街の肉屋さんという趣であるが、事前に調べた情報によるとわりと近所では評判のお店らしい。観光地の名物料理もいいが、近所で評判の料理に舌鼓を打つ正月、というのも、僕らしくて良いではないか。正月ロクにものを食えなかった胃袋がきゅるきゅる言っている。
お店の人に聞く
とんかつを待つ間、『ラッキー』という店名の由来について聞くことにした。
梅田「この店はもう長いんですか?」
女将さん「先代から数えてもう60年」
梅田「へー、すごいですねー」
女将さん「いえいえ」
梅田「何で『ラッキー』という名前なんですか?」
女将さん「さあ・・・先代が付けた名前だからね」
なんだ、それだけか。いや、店名の由来なんかそれで充分であろうが、僕はラッキーを求めて電車で揺られてここへ来たのだ。もう少し確固たる理由がほしい気もする。その思いが意味不明な質問へと昇華されていった。
梅田「僕もラッキーになれますかね?」
女将さん「さあ、どうでしょう・・・分かんないです」
それはそうだ。そりゃ赤の他人である客がふらりと訪れて、『ラッキーになれますか?』と聞かれたら困ってしまう。女将さんには悪いことをしてしまった。そんな折、注文していた料理が届いた。 |