東京はすっかり寒くなった。 通勤に寒さはつらいけど、空気が澄んで星がきれいだ。 けれども、大人になって、星空を見上げる機会も減ってしまった。 初冬の夜空の風物詩、いわし座流星群を見ようと思う。
(工藤 考浩)
望遠鏡を作ろう
星空の観察というと、立派な天体望遠鏡が必要だと思いがちだけれど、流星群を見るためなら高倍率の天体望遠鏡は必要ない。 今年のいわし座流星群は活動が活発なので肉眼でも充分観察が可能だが、簡単な手作り望遠鏡を作って、夜空を眺めてみよう。
数百円の望遠鏡
上の写真のように、望遠鏡の材料はすべて100円ショップで揃えることができるのだ。 レンズは虫眼鏡、筒はギフトラッピングコーナーにあった紙筒。 左側に写っているのは物干しフック。 便利そうなので買い求めたのだが、望遠鏡作りには使用しない。
カンで望遠鏡を作る
材料はそろったが、望遠鏡の作り方はうろ覚えだ。 たしか、 倍率=対物レンズの焦点距離÷接眼レンズの焦点距離 となるはずなので、それぞれの虫眼鏡の焦点距離を測る。 今回買ってきたレンズの場合、対物レンズの焦点距離が14cm、接眼レンズが8cmだったので、14÷8で1.75倍の望遠鏡ができるはずだ、たぶん。 望遠鏡の筒の長さは、それぞれのレンズの焦点距離を足した長さが必要なので、それに合わせて切る。
黒く塗れ
この紙筒は径の違う筒を使って蓋ができるようになっている。 この蓋の部分をスライドさせることによってピントを合わせようという寸法だ。 光の拡散を防ぐために、筒の内部を墨で黒く塗るのも忘れない。
虫眼鏡をくっつける
まずは対物レンズを本体の筒の部分に取付ける。 本当は虫眼鏡の枠からレンズを外して取り付けたいところだが、面倒なのでそのままだ。
おなじようにもう片方の本来蓋になる方の筒に接眼レンズも固定する。
できた
これで簡易望遠鏡の完成だ。 さあ、いわし座流星群を観察しよう。