私の痛みは鎮痛剤でも止まらず、顔はむくれたまま。
そのおかげで緊張するヒマもなかったのだが、脳もまわらなかった。
「私、マイク持ってカメラ向けられたら、2行以上のコメントが言えないなー」と自覚した。いや、もともと、喋るのは苦手なのだけれども……。
食べ物を食べてのコメントも、たいしたことが言えない。初めて彦摩呂を本気で尊敬した。どんな体調の日も、最高の笑顔で、最高に美味しそうに食べて、最高のコメントを言えるのだと想像した。
この日、ロケは5時間に及んだ。4分程に縮めるそうなので……きっと編集でなんとかしてくれるハズ……だと思う。
帰りの移動車の中、「ごめんなさいね、そんな体調のときに、鬼みたいに…無理させちゃって…」と、大和さんにあやまられた。
「いえ、よりによって今日…、ご迷惑かけちゃった、私の日頃の行いが悪いんです」
神経がくたびれきって、ワケがわからなくなっていた。しかし涙は止まらない。
「ところであのう、ボーッとしてると痛みに気がいってしまうので……何か、気がそれるような、お話してていいですか? あのー、読売新聞ひみつ情報とか教えてください、社員食堂がどうだとか、実は巨人ファンじゃない人っていうのは、どんなふうに過ごしているのか、とか」
「あははは、それはですね……(以下略)」
翌日午前中、「痛みが引いてたら、病院フケちゃおうかなあ」と思っていたのだけれど、残念ながら痛いままだったので、再診に行った。
診てくださったのは、クレバーな女医さんだった。
「(カルテを見ながら)昨日よりかなり回復してますね……。目は、皮膚の怪我と同じで、治りが早いんですよ」
ホッとした。
「で、あの、パソコン画面を見る仕事をしているんですが、痛くて作業が出来ないので、効く鎮痛剤が欲しいんですが…」
「鎮痛剤使うと目を使ってしまって、治りが遅くなってしまうでしょう? だから出しません。あ、仕事は今週中はお休みになってください、安静にして」
がーん。
人生、初ドクターストップ。
追加の薬で、黒目に塗る軟膏をもらって帰った。あっかんべーして、目のふちに乗せてから、塗るというシロモノ。目に塗り薬なんて、あったんだ。知らなかった。
帰ってから仕事の調整をした。ほんとに…迷惑…かけまくりだ。
そんなわけで目に薬を投与しまくったら、現在(木曜日)、ほとんど痛みはなくなったので、だましだまし、画面を見ながら、このテキストを書いている。
人間の身体はすごい。あんな痛みが治るんだ。治るんだ!!
「目の不自由なかたって、ネットとどうやって関わっているんだろうか?」とか「東京の街のつくりも人も、具合の悪そうな人に冷たいな」とか「沢尻エリカも、本当に体調悪かっただけかも」とか、イロイロ考えてしまった出来事だった。
自分のブログに急病のことを書いたら、見舞いメッセージをたくさん頂いた。染みた…。
というワケで、来週からは通常営業に戻ります。読者様及び当サイト関係者の皆様、大変申し訳ございませんでした。
そして各病気で闘病中の皆様! 回復を全力で祈ります。治そうぜ。
私も全快するぞー!! |