ちょっと前にテレビでβゲルというものを見た。なんでも22メートルの高さから卵を落としても割れないらしい。そして実際に落としていたが、本当に割れなかった。すごい。
ところでゲルとグミは似てる。細かく言えば全然ちがうだろうが、どっちもプヨプヨしてるという点では一緒だ。二文字だし。
ひょっとしたらグミをたくさん積み重ねれば、βゲルみたいに高所から卵を落としても割れないかもしれない。そうなればβグミだ。βグミを作ろう。
(text by 小柳健次郎)
グミを買いあさり詰めまくる
卵を落としても割れないぐらいのグミを作るために、お菓子コーナーで売ってるグミを全て買ってきた。合計で1300円したが、βゲルに比べれば安いし食べれるから良い。
それにしても今は色んな種類のグミがある。「現代人は堅いものを食べなくなった」とよく言われるが、このグミ人気を見るとそうかもと思う。でも最近のグミはハードタイプという堅いものも人気があるから、柔らかいのが食べたいのか堅いのがいいのかさっぱり分からない。
買ってきたグミは正方形の箱に詰めていくことにする。この箱いっぱいに詰めれるほどグミは買ってないし、普通に皿に盛っても良いだろうけど、卵が落ちてきた反動でグミが草むらに散乱したらイヤだからという理由です。
ではグミを詰めていきます。
総勢10種類のグミを投入してついに出来た。 写真で見るとあっというまでちっとも”ついに”感はないが、 作業中は寄ってくる虫との戦いで、常に手をグルグル回して追い払いつつの作業になり、 かなりくたびれた。
橋の上から水入り卵を落とします
そして卵を落とすわけだが、もちろん失敗する可能性もある。そうなると卵がすごいもったいないので、中身だけ取り出し水を入れたものを使用することにした。
これならもし失敗しても卵はもったいなくない。グミは水浸しになってしまうが、生卵漬けのグミを食べるよりはいい。
卵を落とす場所は橋の上からにした。何メートルあるのかは分からないが、 βゲルの22メートルには遠く及ばないだろう。しかしこういうのはちょっとずつ記録を伸ばしていくのがセオリーなんだから、最初は橋の上で十分なんだ。
橋の上はすごく高いところだった。そしてグミは小さすぎた。
下から見たらたいして高くないのに、上から見ると高いなんてズルイ。あんな小さい四角に入れる自信なんてまったくありません。
しかも卵はこれ一個しか持ってきてない。外せばそこでさようならだ。
だがここまで来て引き下がるわけにはいかない。覚悟を決めて卵の投入を決意。周りの安全を確かめながら、グミめがけ卵を落とした。
ニアピンでもない。落とした瞬間から外れたのが分かった。そもそも立ってる位置からしてズレてる。 でも橋の上からはあそこがグミの真上に見えてたんです。本当に。
もう落とすべき卵もなければ 僕の心も卵のように砕け散ったので、とっとと帰りました。