デイリーポータルまつりへ参加するため久しぶりに上京することになった。しかしこの時期、ちょうどお盆休みを沖縄で過ごした人たちが東京へ帰る頃なのだ。そのため飛行機が取れなかった、深夜便しか。
深夜便というのは夜(というか朝)3時台に離陸する便なのだが、その話をするとみんなだいたい「そんな時間に飛行機あるんですか」と疑う。あるんだなこれが。いったいどんなことになっているのか、報告したいと思います。
(安藤 昌教)
深夜便前日
僕が沖縄でやっているお店は通常0時までの営業だ。この日は雨が降っていて(もしくは幽霊の噂が広まったのか)いつもより暇だったのだが、それでも一応ラストオーダーの時間までは仕事をした。家に帰ってご飯を食べて、シャワーを浴びたら1時過ぎだった。
飛行機は3時20分発なので2時過ぎには空港に着いておきたい。空港まではバイクで30〜40分、ということはそろそろ家を出るべきだ。
当日1時30分
夜の道は週末ということもあり暴走族がうじゃうじゃいた。この人たちがまた20キロくらいで走っているのだが、うかつに抜かすと追っかけられそうでアクセルを開けられない。しかたなくだらだらと後ろからついていった。一斉検挙とかあったらひとまとめにされそうだなと思った。
2時
那覇空港着。空港ビルに入ろうとすると警備員さんが寄ってきた。「すみませんが時間外なのでこちらからは入場できません」と。え。
那覇空港は24時間営業ではないので夜は閉まるのだ。それなのに僕の乗る便は3時発。どうしたらいいのか。警備員さんに尋ねてみると、深夜便用の一部ロビーのみ開放されているのだという。教えてもらったとおりに暗い連絡通路を渡って唯一開いているという出発カウンターへ向かった。こんなに光が恋しいのは昆虫以来だ。
2時30分
教えられたとおり開いている入り口から空港内へ入ると、そこはほとんど閉館状態だった。主要な航空会社のカウンターは全て営業を終了しており人の姿はない。ぽつんぽつんと等間隔に感じる生命反応は警備員さんのもの。ご苦労様です。