犬はかわいくなる方向に進化することによって、人間との共存に成功した動物である。が一方で恐い方向に進化していった犬もいる。土佐犬だ。
土佐犬を見たことがある人はみな一様に 「あれは本当に恐い。顔だけじゃなくて全部恐い。」 と言う。
今回、高知に行く機会があったので、そのことを確かめて来た。
(text by T・斎藤)
散歩とかしてない
高知の人は皆、普通に土佐犬を飼って散歩とかさせてるのかと思いきや、そうではないらしい。柴犬などのいかにもかわいいやつを散歩させていた。
はて、ではどこに行ったら土佐犬が見られるか? 調べてみたところ、坂本龍馬の銅像で有名な桂浜に「土佐闘犬センター」というのがあったので、そちらに行ってみた。
すごい怖さだ。 写真だけでこうなのだから、実物は一体どんな恐ろしさなのか?
ここは一階が土産物売り場、2階が闘犬場となっている。 みやげものコーナーでは、こんなかわいい土佐犬のぬいぐるみを売っていた。
この日は春休み&日曜日ということもあってか、闘犬センターはものすごい人だった。みんなこんなに闘犬を見たがっていたとは。
最初私は、闘牛場のような屋外にある広々とした雰囲気をイメージしていたので、実際の闘犬場を見た時にはギョッと驚いた。
アルティメット・ファイトのオクタゴンを彷彿させる、円形の檻。その雰囲気は、そう地下プロレスだ!(何言ってるかわからん、というかたごめんなさい)
地下プロレスとは漫画「タイガーマスク」などに出てきた、裏社会でひっそりと行われていてヤバいルールのプロレスのこと。檻の狭さとそれを取り囲む観客のムードが、私にそんなことを思い起こさせた。
そして犬がでかい。写真の犬は横綱犬で、体重80キロ以上。 土佐犬の中でも大型な部類だとか。
私より重いんだから、これに引っ張られたら止めるのはまずムリ。散歩させてる人がいない理由がわかる。
そしてものすごい貫禄のある顔!
と、ということで、土佐犬の顔はやっぱり怖いということが十分わかったところで、次は闘犬の試合の様子を見てみよう。