パズルは解くのも楽しいけれど、それを作るのもまた楽しい。
ふだんからパズルの題材になるものはないかと探していたところ、図書館の本に押してある印でパズルができそうな気がしたので、ためしてみました。
(text by 三土たつお)
そもそもパズルを作るとはなにか
世の中には、知恵の輪や論理パズルから詰将棋、あるいは「数独」のようなものまで、あらゆる種類のパズルがある。それらを解いていると、日常のどんなこともパズルの題材になるんじゃないか、と思ってしまったりする。
例えば、先日図書館に本を借りにいったときのこと。
並べられた本の脇の部分に押されている図書館の印を見て、これはパズルになるんじゃないかと思った。
本のお尻や脇の部分にスタンプや印刷がしてあることはよくある。そして、そういうものを紙一枚ずつに分解すると、元の字や絵がなんだったかはまったくわからない。
もしも紙束をばらばらにしてしまったとして、脇にかかれた字だけを頼りにもとの順番どおりに戻すことができるんだろうか?
スタンプを作ってためしてみた
そう思ったとたん、手元にある本をばらばらにして試したくなってしまった。けれど、もちろんそんなわけにはいかない。図書館印ぽいものをゴム印でつくって、別の紙束に押してみてためすことにした。
最初は厚紙で
まずは初心者レベル。
用意した厚紙10枚にさっきの印を押して、ばらばらにしてみよう。
左の写真は、途中までそろえたところ。ここまでくるのに実は10分くらいかかっている。
だいぶいい感じだけど、「ポータル」の部分がなんだか縦にだぶってるみたいに見える。
矢印をつけた部分は、「ポ」の横棒の部分が、2本に分解されてしまっているようだ。これをまとめてみる。
そこから何手か進んだところ。
もうほとんど完成。ただし「ー」の文字の位置がおかしい。これを真ん中にもっていってやろう。
実際の紙束ではどうか
たった10枚の厚紙を並べるのに約20分もかかる、というのはだいぶショックだった。だとすると実際の本ぐらいの枚数のものをそろえるには一日かかるだろう。いや、終わらないかもしれない。
無謀な考えだったかとちょっと後悔しつつ、それでもルーズリーフ100枚でためしてみた。
100枚もの枚数になると、そもそも完全にシャッフルするのが難しい。したがって、何枚かは連続のままになっている部分もあるため、全部が完全にばらばらというわけではない。
それでも、まったくそろっていく兆しが見えない。どれがどの部分にあたるかが分からないし、試行錯誤のパターンが多すぎる(何しろ適当な順番の並べ方は100の階乗、つまり150桁くらいある)。
ごめんなさい。30分ほどやってあきらめました。
まとめ
・試行錯誤で組み立てていく面白さは10枚くらいが限度。 ・スタンプを作ったり押したりすること自体も純粋に面白い。 ・文字の変わりに絵でやってみるのも面白そう。でも10枚が限度だと思う。