真空パックの状態にひかれる方は多いのではないか。私もフェチぎみに真空パックを愛好するひとりだ。特に食品の真空パックは何ともいえずぐっとくる。
湿り気があり奔放にばらばらする食べ物をひとかたまりにして、ビニール1枚で覆う。手を汚さずにおうとつ触り放題だ。わーい。
で、この真空パックのような状態がたまに電子レンジで発生するじゃないか。
今日はアレの有効活用を考えつつ、ぴったり食品にはりつくラップに胸をゆさぶられてみたい。
(text by 古賀 及子)
食品真空パック、こんなの
電子レンジうんぬんは後で説明することにして、まずは真空パックにされた食品を愛でてみよう。
こんな感じのやつだ。
“立体感”と書いたが、食品はもともと立体だ。
これが真空パックにするとなぜか立体度が高まる。妙に飛び出して感じるのだ。皿にあけたさつまいもの甘煮にこんなにアグレッシブに形状を感じることってないと思う。
イモの煮物や筑前煮、千切りにした野菜なんかに真空パックにされたものを見かけるが、買物の途中につい手にとってしまったり、じっと眺めてしまう。
きっとこの気持ちを分かってくれる方は多いと思う。
電子レンジの真空パックとは
それを踏まえて、今日のテーマである電子レンジによる真空パックをみていこう。
みなさんにも覚えがおありではないか。レンジ後、取り出したお皿がこんな風になっているのを。
もんのすごい、お皿にラップが張り付いているのだ。
内部で蒸れたことで空気の体積に変化が起こったのか、我が家ではレンジを900Wのものに変えたとたんにこの状況が頻繁に起こるようになった。
これ、レンジから取り出した直後はラップが大きく膨らんでいるのだが、徐々に空気がしぼむようにラップがはりついていく。動画で見てみよう。
これが、なんか楽しいんだわ
真空パック好きとしては、これが楽しくないわけない。
最初は食べ物に対してやや不謹慎な気もしたが、だってレンジにかけるとこうなっちゃうんだから仕方ないじゃない。最近は台所にデジタルカメラを常備して、張り付くたびに写真を撮る日が続いていた。
何かに活用できないものか
素敵だ。素敵だが、見てうっとりしているだけではなく、何か有効利用できないかと思うのだ。
あの見事な張り付きぶり。便利そうだがどう便利なのかが分からない。“真空パック”とはいっているが、実際に厳密に真空なわけではないし、第一皿から外さなければ温めたものが食べられないではないか。
さあ、どうしよう。
あ、そうだ。