“端っこ”というのは、なにかと気になるものである。
以前、住さんは日本最北端の地を訪れていた。 ならば私は西に住んでいるので、西を目指したい。
というわけで、まずは「JRで一番西にある駅」に行って、 端っこ欲を満たして来ようと思った。
(text by T・斎藤)
出発前、WEBマスターの林さんから、うちにGPSが届けられた。 「端っこぶりを数値でもあらわしてほしい」という、測定マニアな林さんらしい配慮である。
ところで、JR最西端の駅ってどこにあるのか?
沖縄? と思うかたもいるかもしれないが、沖縄にはモノレールはあれどJRは走っていない。
では、どこにあるかというと…
JR佐世保駅
いきなり到着。 ほんとはここに至るまでの行程などを詳しく書きとめる予定だったが、車で向ったため運転に集中しているすきに、気付いたらもう着いていた。
長崎県は佐世保市にあるJR佐世保駅。 ここがJR最西端の駅である。
・・・さて、せっかくなので最西端見物でもしてみるとしよう。
最西端の駅前
最西端の駅前は、市場のようになっていた。 野菜や魚がいっぱい並べられている。 改札は手動だった。
些細なローカル感が、ちょっとうれしい。
なにか珍しいものは売ってないか?と思ってキオスクで物色。すると、ビールのゼリーをみつけた。 「お、珍しい!」 と思って写真を撮ったが、よく見たら「ASAHI」の文字。 たぶんこれ、全国で売ってるな。
あと、クジラの肉が置いてあった。 駅でクジラは珍しいだろう。最西端クオリティだ。
駅構内をうろうろしていたら、妙なものがあった。
これは、昔よく遊んだスーパーファミコンのゲーム「桃太郎電鉄」に出て来た貧乏神ではないか!
【解説】 「桃太郎電鉄」とは、日本全国を旅するスゴロクゲーム。決められた目的地に一番に到着人にはご褒美が与えられる。一方、目的地から一番遠くにいた人には貧乏神がつく。貧乏神が憑いてしまうと、次々と勝手に財産を捨てられてしまうので、いかに貧乏神を自分のところにつけないかがゲームのカギであった。
その貧乏神がここに置きっ放しって、それでいいのか?! と激しく疑問を感じたが、説明によるとこれは「貧乏が去る像」という名前で、撫でると貧乏が去る縁起の良い像なんだとか。
なにか騙されてる気がしないでもないが、面白いからいいことにしよう。