俺ら、オランウータン!
では、厳粛な気持ちで最初の穴を開けさせてもらおう。
オラ(ンウータン)、誇らしくなってきた。気合が入ると同時に、だんだん穴も開いてきた。
さ、さ、さて(緊張)、串を奥に突っ込んで、味わってみることにしよう。
・・・まあね。串にぺっとりついてくるような物を入れた覚えはない。それに、中に空白が多い気がする。えびせんが湿気を吸って嵩(かさ)が減り、真空(嘘)が出来てしまっていたのだ。うーん、オラ、オランウータンにはなれなかったよ。
しかし、この様子を見て、「私も」「俺も」と、穴を開ける仲間が増え始めた。互いに協力し合う、集団社会の形成期である。
早くしないと「アライザル」になってしまう
皆、穴を穿つことの楽しさを体感したようだ。しかし、肝心のおつまみが一向に収穫できない。
と、そこへ大物を釣り上げた人が。
辛いはずだよ。塩の壁面にペッタリ食べ物が、しかも味のついたおつまみがついてたんだから。うーん、海苔や豚の網脂で包んでおけばよかったかもしれない。
と、とにかく皆さん、私の浮かれた思いつきにお付き合いさせまして、どうもすみませんでした。
残りは水でちょっと洗って自分が食べました。
次やるときは、内壁と中身がくっつかない工夫をして、クリームチーズでやってみたいと思います。
残りの塩も持って帰って、汚れたところを削って風呂に入れたら、卵白が揚げ玉みたいになってやっかいでした。