いつぞや、「ベトナムの歩道を邪魔するものは?」という記事で、ベトナムの歩道における様々な障害物を紹介してきた。街路樹も日本では歩道の障害物とも捉えようによってはいえなくもないが、ところかわってベトナムではどう考えても街路樹は歩道の障害物になっている。大自然の力と、アジアのいい加減さ(いい意味でね)が生んだ街路樹のある風景をいろいろ紹介しよう。
(ライスマウンテン)
日本の整えられた街路樹と比べて一目瞭然。ナチュラルパワー溢れる街路樹たち。
これらなら「歩道の障害物」といっても過言ではないだろう。なにがすごいって、これが廃墟でもなんでもなく、普通の都会の生活空間に根を下ろしているのがすごい。
街路樹がさらにパワーを得ると、御神木にもなってしまう。
実際にこれほどまでに巨大化してしまうと、冗談抜きにご親睦として、花などが地元の人々によって供えられる。「歩道の障害物」と言ってしまっては失礼なほど神格化されている。
2.アンバランスなデザインの街路樹たち
街路樹を植えるなら、見た目のよい街並みのため、街路樹の大きさを統一させるのがあたりまえ。なんていう日本の感性でベトナムの街路樹を見ると、これもまたえらいことになっているのに気づくだろう。一言でいうならば、"アバウト"だ。
ひとつの通りで木の種類がばらばら(右上)だったり、隣り合った木々の樹齢がてんでばらばらだったり(右上以外)。幹の太さ、高さひとつとっても統一感がない。でも長くベトナムにいるうちにそれが当たり前に見えてきたら、ベトナムの木々がのびのびと生きているように見えて、日本の街路樹の木々が窮屈に見えてしまうから不思議だ。